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レーヴァティン

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第百五十八話 西国の政その八

「お互いに争ってばかりでっちゃ」
「こちらには来ないか」
「そうっちゃ、けれど」
「けれどだな」
「万が一にっちゃ」
「来る奴もいるな」
「そしてっちゃ」
 愛実はさらに話した。
「密偵もっちゃ」
「来るかも知れないな」
「密偵は入れるものじゃないっちゃな」
「それはだ」
 絶対にとだ、英雄も答えた。
「やはりな」
「そうっちゃな、だからな」
「それでだな」
「その為にもっちゃ」
「境を固めるべきだな」
「関所ももうけてっちゃ」
 このこともしてというのだ。
「密偵を入れないっちゃ」
「そうするべきか」
「そうっちゃ」
「よし、ならだ」
「関所をもうけるっちゃな」
「境にはな、しかしな」
 ここで英雄はこうも言った。
「あくまでだ」
「国境だけっちゃな」
「そこからはもうけない」 
 関所はというのだ。
「そして行き来を自由にさせてだ」
「人の往来は多くしてたいな」
 今度は香織が言ってきた。
「商いを盛んにするたいな」
「そうだ、領内はな」 
 そこはというのだ。
「そうしてだ」
「豊かにするたいな」
「領内はな、浮島の西全てをだ」
 関所等をなくして往来を多くしてというのだ。
「あとは座もだ」
「なくす」
「つまり楽市楽座だ」
 それも行なうというのだ。
「そして経済を豊かにする」
「いい考えたい」
 香織は英雄のその考えに笑顔で答えた。
「是非にたい」
「この政は推し進めていくべきだな」
「そうたい、そして」
 香織はさらに言った。
「農業はどげんするか」
「それもだ」
 当然とだ、英雄は答えた。
「開墾と灌漑を進めてだ」
「そうしてとよ」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「水田も増やしてな」
「そしてたいな」
「畑もだ」
 こちらもというのだ。
「増やす」
「そうするたいな」
「浮島の西全体でな」
 そうするというのだ。
「そうしていく、あと作物だが」
「それたいか」
「ジャガイモや薩摩芋を大々的だ」
「植えさせるたいか」
「あと牧場も多く作り」
 こちらもというのだ。
「酪農もしてだ」
「そっちでもたいか」
「多くの食いものを作りたい」
「お肉やチーズたいな」
「幸いこの浮島では肉も食っている」
 獣のそれをというのだ。 
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