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レーヴァティン

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第百五十八話 西国の政その七

「それを忘れるとだ」
「危険だな」
「この浮島は周りを湖に囲まれている」
「そして湖の面積も広い」
「そこをどうにかしないとだ」
 まさにというのだ。
「弱みになる」
「そうだな、だからだ」
「水運を忘れないな」
「そうしていく、ではやっていく」
 その政をだ、こいう言ってだった。
 英雄は幕藩体制を整えると共に浮島西部の内政を進めていった、田畑も増やし街も整え道も堤もよくしていった。
 英雄はその間主に大坂にいた、そこから全体の政を行っているがそこで仲間達に対してこうも言った。
「魔物達もな」
「成敗してでありますな」
「減らしていってだ」 
 こう峰夫に述べた。
「民を脅かさない様にする」
「村の近辺の魔物達を」
「街の方もな、それに魔物達を倒せば」
 英雄はさらに話した。
「兵達の経験にもなってだ」
「兵も強くなるであります」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「魔物の征伐もだ」
「していくと」
「そうしていく、それと出来れば」
 英雄はさらに言った。
「魔物達は軍勢に加えたい」
「獣使い達に操らせて」
「そうしてだ」
「軍の戦力として使うでありますか」
「そうしたい」
 こうも話した。
「これからはな」
「それはいいことでありますな、魔物達は強いですが」
 それでもとだ、峰夫は英雄の考えに頷いてから述べた。
「その彼等を戦力とすれば」
「軍も強くなるな」
「なおさら」
「ならそうしていく」
 英雄は峰夫の言葉を受けてこう言った。
「これからな、ではな」
「それでは」
「ことを進めていくぞ」
「わかったであります」
「そして今の境だが」
 自分達の勢力の、とだ。英雄は話題を変えた。
「伊勢と近江だが」
「そして越前であります」
「それぞれの国境に確かな城を築きたい」
「そして備えにするでありますか」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「敵が来ればな」
「その時は」
「その城を拠点としてな」
「守るでありますな」
「そうする、そして時が来れば」
「攻める時は」
「その城達を今度は攻める為に使う」
 その拠点にするというのだ。
「その様にしていく」
「では」
「今は安土城や北ノ庄城があるが」
「そうした城達とは別にでありますな」
「そうした城を築いてだ」
 そしてというのだ。
「備えにする、しかし東は静かだな」
「あっちはあっちで戦乱だからっちゃよ」 
 愛実が言ってきた。
「もう互いに争っていてっちゃ」
「こちらにはか」
「攻めてこないっちゃよ」
「そうなのか」
「東海も北陸も関東もっちゃ」
「そして奥羽もか」
「何処もっちゃ」
 まさにというのだ。 
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