| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五十八話 入学前のその四十一

「将来はね」
「有望で、ですか」
「教会にもね」
 そちらにもというのです。
「入って欲しいわね」
「それはそうですね」
 教会長さんは実際沢山いて欲しいというのが教会側の考えです、幾つも教会があってその全部にとなりますので。
「奥さんもいて」
「奥さんはもう候補がいるしね」
「?誰ですかそれ」
「それはそのうちね」
 お母さん達と同じ笑顔になってのお返事でした。
「千里ちゃんもわかるわ」
「そうですか」
「そのうちにね」
「何かわからないですが」
 そのうち、というのがです。
「そうなんですね」
「そうよ、あとね」
「あと?」
「千里ちゃん最近また奇麗になったわね」
「それはないですよ」 
 私は今度は笑えました、私が美人とかはないです。ブスなんて言われたことも子供の時にありましたし。
「私が美人とか」
「言う人いるでしょ」
「そう言われますと」
 心当たりはありました。
「可愛いとは」
「言われるわよね」
「はい、特に阿波野君は」
 またこの子でした。
「声優さんになれるとかアイドルになれるとか」
「どっちもなれるわね」
「そうですか?」
「ええ、声も可愛いしね」
 アニメ声と言われたこともあります、ソプラノだと。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧