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ソードアート・オンライン~漆黒の剣聖~

作者:字伏
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アインクラッド編~頂に立つ存在~
  第三十一話 頂に立つ存在たち

「そっか・・・俺の・・・まけか・・・」

ポリゴン片とかし、消えていくオシリスはポツリとつぶやくと微笑を浮かべながら消えていった。その様子をじっと見つめていたソレイユはオシリスが完全に消えると、その場を翻し出現した出口へと歩いていく。そんななか、消えたはずのオシリスの声がかすかながら響き渡った。

「悪いな・・・俺は、最後の最後まで悪趣味なんでな・・・」

虚空に消えていくその言葉を聞くものは誰もいなく、聞いたとしても意味が分かる者はここにはいなかった。



扉をくぐった先は元の円状のフロアだった。ソレイユが扉をくぐりえると、扉は消失しフロアには下り階段を除けば何一つなくなった。

「よっ、無事決着はつけてきたみたいだな」

「ああ・・・そちらも無事みたいだな」

ソレイユの姿を見たシリウスが気軽に声をかけてくる。その隣にはベガもいて、どうやら二人はソレイユより先に決着がついたらしい。何気なく石でできたフロアに座り込んでいる二人であったが、予想以上の激戦だったのは言わずもがなである。
ソレイユはメガ・ポーションを取出し口にしながら、シリウスたちの近くに座り込む。

「それより、これからどうするのよ?」

「ん~?何がだ?」

ベガの言ってる意味が解らないソレイユに、シリウスがベガの後を継いで口を開いた。

「なにがって、ジェネシアスはこれで終わりだろ?俺とベガは少しばかりのんびり暮らそうと思ってるが、お前はどうするんだ?って話だ」

「ああ、そういうことね・・・ん~、どうだろうなぁ・・・とりあえず、また気まぐれにやっていこうと思うよ・・・それに・・・」

一度言葉を区切ると、短くも濃い付き合いをしていたシリウスたちが見たこともない表情で口を開いた。

「今のおれには大切な奴がいるんでな・・・」

「・・・そうかい」

それ以上は何も言わず、何も聞かないシリウスとベガ。それから、ソレイユの体力が回復し終えると、階段を下っていく三人。その際、うんざりした表情だったのは言うまでもない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

下るだけなので、昇った時ほど時間がかからなかったが、三人にここの製作者(高嶺恭介)の考えは理解しえないものだった。最下層まで到着すると、古塔を出るために出入り口となっている扉を開ける。そこには信じられない光景が広がっていた。

「おいおい、まじかよ・・・」

「勘弁してほしいわね・・・」

「悪趣味ここに極まる、だな・・・」

三人の目の前に広がるのは、浮遊上においてかつて行く手を阻んだ者たち。すなわち、フロアボスモンスターたちの姿だった。

第一層のフロアボス、イルファング・ザ・コボルド・ロードをはじめ、アステリオス・ザ・トーラスキング、≪軍≫を弱体化させた二十五層の双頭巨人型ボスモンスター、攻略組を退けるほどの猛攻を繰り出した金属製の仏像めいた多腕型ボス、さらには記憶に新しい悪魔の風貌をした七十四層のボス、グリームアイズ・・・今までクリアされてきたフロアのボスが今目の前にずらりと並んでいる。
後ろには先ほどまでの古塔、前には理不尽というべき数のフロアボスモンスター。

「どうするよ?」

転移結晶が使えず、逃げ場所がないこの場ではやることが決まっているのだが、そうつぶやいたのは人としての本能だろうか。その疑問に対して、ソレイユは愛刀である長刀≪天凰フェニクニス≫を抜きながらシリウスとベガに向かって口を開いた。

「簡単だろ、そんなの?」

「あん?」

「こいつら全部潰せばいいだけの話しだろう?」

傲岸不遜にもそう言いきるソレイユにシリウスはやっぱりそうなるのか、といったように溜息を吐くと纏っていた雰囲気が一変する。それはベガも同様だった。

「しゃあねぇか・・・なら、とっとと終わらそうぜ」

「ええ、早く帰りたいしね」

「まったくだ」

フロアボスたちを迎え撃つは、この世界において、頂点と呼ばれる存在たち。剣の頂に立つ者と称される【最強】の剣士、神速の世界を翔ける者と称される【最速】の剣士、全てを穿つ者と称される【最高】の槍士、がアポカリプスとの激闘、オシリス、アヌビス、アメミットとの死闘を得てなおその瞳が死ぬことはなく、爛々と輝かせている。

はたして、それを不運というべきなのか、喜劇というべきなのか・・・。それは誰にもわからない。

唯一つだけ言えることは、頂点と呼ばれる存在たちは規格外すぎるということである。
 
 

 
後書き
なんか・・・もう無茶苦茶だな・・・いろいろと・・・

ソレイユ「そう書いたのはお前だ」

いや、それはわかってるけど・・・あらためて見ると、ねぇ・・・

ソレイユ「まぁな。まっ、ここまで来ちまったものはしょうがねぇんだし、このまま続けていくしかないだろ」

それでは、感想&ご意見お待ちしておりますっ!! 
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