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仮面ライダージオウ 眩い世界

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第十章

「言わなかったがな」
「どうして言わなかったの?」
「まずはスウォルツの思惑を潰してからだと思っていた」
 門矢はツクヨミのその問いに答えた。
「この時が必ず来るとわかっていたしな」
「だからその時は言わなかったの」
「そうだ、スウォルツに力を与えたのは誰か」
「兄さんは自分で手に入れたと思っていたけれど」
「実は違っていた」
 この種明かしをだ、門矢はツクヨミに話した。
「あいつの野心を刺激し動かす為にな」
「そして未来の俺は」
「可能性だったが」
 それでもとだ、門矢は常磐にも話した。
「しかしだ」
「まずならないものだったんだ」
「それをあえてお前やそいつに見せてな」
 明光院を見つつ常磐に話した。
「惑わせもしていた」
「色々やる奴だね、スサノオは」
「そうした奴なんだよ」
 海東も常磐に話した。
「僕は最初から君は魔王にはならないと思っていたよ」
「王様になっても」
「むしろあれはスウォルツだね」
「あいつがなる王様だったんだ」
「あいつが若し王様になったら」
 その時はというのだ。
「間違いなくね」
「魔王になっていたんだ」
「そうだよ、あと皆僕達の話を聞いて」
「全部思い出したよ」 
 ウールが海東に答えた。
「本当にね」
「そうだね、歴史や記憶がなおされても」
 それでもというのだ。
「人には無意識というものがあってね」
「その中でだね」
「記憶は残っているからね」
「だから私達も門矢さん達のお話を聞いて思い出しているのね」
 オーラの顔は理解したというものだった、話を聞いて。
「そういうことだね」
「その通りだよ、尚私は記憶を全く失っていなかった」
 ウォズは笑って話した。
「ずっと」
「ウォズはそうだったんだ」
「そうなのだよ、我が主よ」
 ウォズは常磐に恭しく答えた。
「この時を待っていただけで」
「成程ね」
「ただ、私も我が主が魔王になるものと考えていた」
「それが俺の未来とだね」
「しかしそれは思い込まされていた」
 スサノオ、彼にというのだ。
「気付かないうちに」
「そこが凄いね」
「私がそこにいたと考えていた未来は実はスサノオも思い込まされていた、言うならば幻想だったのだよ」 
 それに過ぎなかったというのだ。
「そうなると思い込まされていた」
「ウォズを信じ込ませるなんてね」
「それがスサノオということか」
「神様だけあるね」
「全くだ、私としたことがしてやられた」
 こうもだ、スサノオは言った。
「無念なことだ」
「そうだね。俺達は全部スサノオの掌にいたんだ」
「腹が立つ話だ、俺達を試すなら」
 それならとだ、明光院は怒った声で言った。
「この借りを返させてもらう」
「そう言うと思っていた、ならだ」 
 それならとだ、門矢は明光院の言葉を聞いて静かな声で言った。
「行くぞ」
「今からだな」
「この店を出るとだ」
 その瞬間にとだ、明光院は話した。 
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