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オズのハンク

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第十二幕その一

               第十二幕  宮殿のピラミッド
 一行はお祭りがあった次の日にピラミッドを後にすることにしました、するとラー神が一行に笑顔でお話しました。
「また機会があればだ」
「お邪魔していいんだね」
「オズの国では何処でも誰も拒まず故」
 こうハンクに答えます。
「だからこのピラミッドもだ」
「何時でも来ていいんだね」
「その時はまた会おうね」
 メジェド神がラー神の横から言ってきました。
「それで楽しい時間を過ごそうね」
「また貴方を探すことになるかな」
「そうかもね、しかしそれが楽しいなら」
「探してもいいかな」
「僕は全然いいよ」
 好きにしていいというのです。
「また僕を探すといいよ」
「それではね」
「さて、その時はね」
 ここで言ったのはホルス神でした。
「また色々楽しもう」
「今回みたいにだね」
「オズの国ではいつも楽しく」
 それでとです、ホルス神はハンクに笑顔で答えました。
「それが決まりなのだから」
「さて、その時はどうおもてなしをするか」
「楽しみね」
 オシリス神とイシス女神が夫婦でお話します。
「何かと」
「全くだな」
「お酒を飲みながら待っているからね」
「だから貴女はいつも飲んでるでしょ」
 バステト女神はハトホル女神に注意します。
「全く、何を言うかと思えば」
「あたしらしくていいでしょ」
「まあ二人共言い合わないで」
 トト神が二柱の女神の間に入ります。
「静かに」
「そう、言い合っても何もならないからな」
 アヌビス神もこう言います。
「止めよう」
「そうね、こうした場で言い合うのもだし」
「それならね」
 女神達もこれで収まります、それでセト神も言いました。
「何はともあれ今のお別れは再会を約束する場であるな」
「そうなるね、ではね」
「また会う時まで笑顔で」
「うむ、皆で笑顔でいよう」 
 ラー神が神々を代表して言いました、自分の祭壇に集まって一行を見送る為に集まっているエジプトの神々の中で。
「そうしよう」
「そうね、人は笑顔で別れるとね」
 トロットが応えました。
「ずっとね」
「その時の顔をずっと覚えているからな」
「別れるなら笑顔で」
「それが一番いいのだから」
 それでというのです。
「今はそうしよう」
「ではな」
 二人でこうお話してです、そしてでした。
 一行はエジプトの神々と笑顔でお別れをしてそうして一緒にピラミッドを出ました、ここでカエルマンはお空に物音がしてです。
 そこに赤いカドリングのヘリを見付けてグリンダに尋ねました。
「あれグリンダさんの」
「ええ、迎えに来てくれたわね」
 グリンダは笑顔で答えました。
「カドリングの私のお城から」
「ではすぐにだね」
「ええ、あれに乗って」
 そしてというのです。
「私はカドリングに帰るわ」
「ではこれでお別れだね」
「今はね」
「僕達はこのまま皆と一緒にいるよ」
「都の宮殿までね」
 かかしと樵がお話します。 
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