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オズのハンク

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第十一幕その一

               第十一幕  ピラミッドのお祭り
 ラー神の祭壇の傍にある寝室でぐっすり寝てです、皆は朝早く起きました。そうして朝の沐浴と朝食の後で。
 ハンクはトロットにこう尋ねました。
「誰だと思うかな、トロットは」
「お祭りに来るオズの国の名士の人達ね」
「うん、本当に誰なのかな」
「それが今日わかるわね」
「お祭りの日にね」
 まさにこの日だからというのです。
「これからね」
「わかるね」
「だからね」
 トロットはハンクに笑顔でお話しました。
「楽しみにしていましょう」
「誰とここで会えるのかをだね」
「オズの名士っていうと」
 このことからです、トロットは言うのでした。
「絶対に私達の知っている人よ」
「そうだね、オズの国で名前のある人だと」
「私達は絶対に知っているでしょ」
「うん、そうだね」
「だからよ、その誰と会えるのか」
「そのことについては」
「楽しみにしていましょう」
「今もだね」
「そうよ、そしてね」
 さらに言うトロットでした。
「今の私達はね」
「何をするかだね」
「お祭りまでは時間があるから」
 だからだというのです。
「別のことをしてね」
「そうしてだね」
「過ごしましょう」
「だったらね」
 ここでメジェド神が皆のところに来て提案してきました。
「遊ぼうよ、何かして」
「遊びね」
「そう、オズの国では皆よくお仕事をしてよく学んでよくスポーツをして」
「よく遊ぶ、ね」
「特に子供はね。見れば子供も多いし」
 一行にはというのです。
「だから遊ぼうよ」
「例えばボタンを探すとかだと」
 カエルマンは笑ってこんなことを言いました。
「ピラミッドの外に出てもおかしくないけれどね」
「僕はちゃんといるから」
 そのボタンが言ってきました。
「それはないね」
「うん、君がいてくれてほっとしてるよ」
 カエルマンは笑ったままボタンにこうも言いました。
「本当にね」
「それってひょっとして僕と一緒にいてるとかな」
「毎朝君がいるかどうかで」
「確認しているんだ」
「そしているとね」
 それならというのです。
「また冒険を一緒に出来るからね」
「いいんだね」
「そう思うんだ」
「成程ね」
「本当にボタンは朝いなくなる時があるから」
 ポリクロームもこのことについてお話します。
「いつもどうなるかって思うのよね」
「朝はなんだ」
「そうなの、私としても」
「ですが今朝もいますので」
 クッキーはにこやかに笑っています。
「よかったです」
「また会えるけれどね」
 それでもと言うカエルマンでした。
「今日も一緒にいられるのはいいことだよ」
「君は何度かピラミッドで見掛けたよ」
 メジェド神がボタンに言ってきました。 
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