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アルゼンチン帝国召喚

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第十九話「科学技術による蹂躙」

第十九話「科学技術による蹂躙」
ヨルムンガンド級原子力空母はネームシップ、ヨルムンガンド、ファブニール、ニーズヘッグの三隻がある。この艦を旗艦とした特殊機動艦隊は奇襲作戦で用いられる。元は第二大西洋艦隊であったが転移後に艦隊の再編成を行われこのようになった。

「司令長官。まもなくグラメウス大陸に到着します」
「よし、攻撃機発艦用意!」
「はっ!発艦用意!」

ヨルムンガンド級原子力空母に搭載されたブリュームが発艦準備に入る。そして次々と飛び立ち半数はグラメウス大陸深くへと飛んでいくが半数はフィルアデス大陸北部、トーパ王国へと向かっていく。
トーパ王国を守っていた世界の扉は突破されている。そこから入り込んだ魔王軍の殲滅がメインだった。特に魔王ノスグーラ及びレッドオーガ、ブルーオーガは危険であり同個体の殲滅が優先事項だった。

「転移後では初の作戦行動ですね。兵士たちも士気を高めています」
「だが、精神論ではどうしようもない。今の戦争は如何に制空、制海を奪い有利な状況へと持ち込めるかにある。その点で言えばアルゼンチン帝国は空と海を制し万全な状態で戦争が行えている。この時点で我々は最大の攻撃が行える。後は敵の強度や対空能力が低い事を願うばかりだ」

特殊機動艦隊司令長官フェリペ・ヘル中将はそう言いながら発艦していくブリュームを眺めるのであった。









一方、特殊機動艦隊とは違いトーパ王国の沿岸部に上陸する部隊の姿があった。ハーケンクロイツを掲げたその軍団の規模は大よそ二十万人ほどであった。

「大佐!先遣隊の話ではトーパ王国の北部はほぼ占領されたようです!」
「分かった。第一撃としてアルゼンチン帝国空軍の攻撃がある。その後に我々は敵の殲滅だ。場合によっては敵の頭と呼べるレッドオーガやブルーオーガとの戦闘になるだろう」
「はっ!」

その軍勢、ナチス・アトランタ第三帝国は戦車を先頭に北部へ向けて進軍していく。その上空をアルゼンチン帝国のブリュームが通過していく。

「……アルゼンチン帝国軍か。我々も負けてはいられないぞ。上陸を急がせろ!」

ブリュームの先行攻撃にナチス・アトランタ第三帝国も触発されしきを上げていく。ハーケンクロイツを掲げ北部へと向かうナチス・アトランタ第三帝国軍にトーパ王国民は歓喜を持って迎えた。

「あれが噂のアルゼンチン帝国か!?」
「いや、何でも別の国らしいぞ。ナチス……なんたらって国らしい」
「へぇー!アルゼンチン帝国以外にもあんなものを持っているんだな!」
「さっき轟音を響かせて通り過ぎた鉄竜(戦闘機)もすごかったが彼らの鉄竜(戦車)も凄いな!」
「まるで太陽神の遣いみたいだよな!」



一方、先行するブリュームA隊からJ隊100機は特に妨害や迎撃を受けることなく魔王軍の先陣、レッドオーガとブルーオーガのいる街に来ていた。

『こちらC4。町の中央部に住民と思われる人が集められている』
『A1も確認した。これより周囲の魔王軍を攻撃する!町の広場を中心に行動する!AからC隊は広場周辺の魔王軍を、それ以外は外円部の敵を攻撃しろ!』
『B隊了解!』
『E隊了解!』

指揮官であるA1からの指示を受け一斉に行動を開始する。街にいる魔王軍は聞きなれない轟音に思わず上空を見上げていた。

「……なんだ?」

そう言って上空を見たオーガの前身に幾つもの穴が開き肉塊へと変貌した。それがいくつも起こり魔王軍は一気に大混乱に陥る。町から逃げようとする魔王軍はミサイルの攻撃を受けミンチとっていくため次々と数を減らしていった。

「落ち着けっ!敵を撃ち落とすのだ!」
「貴様等はそれでも魔王軍の一因か!?落ち着け!」

指揮官たるレッドオーガとブルーオーガが声を上げて落ち着かせようとするが上手くいかないばかりが察知され集中的に攻撃を受け始める。

「ぐっ!?ば、馬鹿な……っ!」
「があぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!???」

レッドオーガとブルーオーガはミサイルとバルカン砲の集中砲火を受け粉微塵になりこの世から消えた。
その後も暫く攻撃が続いたがやがて南方へと引き返していった。この時点で街にいた魔王軍二千はほぼ残っておらず魔王軍は敵が帰った事に安心し生き残った住民は絶望した。
しかし、直ぐにハーケンクロイツを掲げた軍勢がやってきたことで魔王軍は絶望し、住民は歓声を上げた。
結局。魔王軍は逃げる事すら出来ずにナチス・アトランタ第三帝国軍の攻撃を受け僅かな生き残りも完全に殲滅されるのであった。






別働隊が蹂躙しているころ別の戦場でも動きがあった。
そこは魔王が占拠する北方の町であったが本体の攻撃を受けていた。

「くそっ!偉大なる魔帝様と同じ技術力だと!?あり得ん!」

魔王ノスグーラは上空で暴れまわる戦闘機に攻撃を仕掛けながら叫ぶ。封印される前に戦った太陽神の遣いより洗練された戦闘機を前にノスグーラは最悪の想定をする。

「くっ!やつら太陽神の遣いも進化したという事か!?だが、魔帝様の為にも死ぬわけにはいかない!」

魔王ノスグーラは魔法をフルに使いミサイルやバルカン砲を防ぐ。そして、燃料の都合上帰還しなければいけなくなった戦闘機隊は攻撃をやめ南方へと引き返していった。ゴブリンやオーガの死体とも言えない肉塊の中、魔王ノスグーラは五体満足で立っていた。あの猛攻を防ぎきったのである。代償として魔力はそこを突きかけており次の攻撃は絶対に防げないだろう。
そう判断した魔王ノスグーラは悔しさと達成できない使命から腕を強く握りながらグラメウス大陸へと敗走するのであった。
 
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