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オズのハンク

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第四幕その八

「普通でね。アメリカの中にはね」
「エジプトもあるんだ」
「エジプトの研究もされているから」
 現代のアメリカではです。
「だからよ」
「エジプトもあるんだね」
「そうなの、それで私達もね」
「今こうしてだね」
「ピラミッドの中にいるのよ」
「そして冒険をしているね」
「そうよ、あとここの冒険ははじまったばかりだから」
 ピラミッドの中のそれはというのです。
「思う存分楽しみましょう」
「そうだね、けれど」
「けれど?」
「いや、アヌビス神の祭壇で礼拝をしたけれど」
 ピラミッドに入ってすぐのことをお話するのでした。
「他の神々の祭壇もだね」
「そうしていくことになるわ」
「そうだよね、やっぱり」
「面白い神様が一杯いるから」
 エジプトの神様にはとです、ベッツイはお話しました。
「沢山の神様の祭壇に行くわよ」
「どんな神様がいるか楽しみだね」
「最初のアヌビス神もだったわね」
「そうそう、厳粛な感じがしたけれど」
 それでもとです、ハンクも答えました。
「お話のわかる神様でね」
「威厳もあってね」
「しっかりした神様だったから」
「お話してもよかったわね」
「本当にね」
 こうお話しました、そしてです。
 皆でお話しながらお昼を食べてでした、デザートも食べてです。
 皆は冒険を再開しました、その次はトト神という神様の祭壇のところに来ました。この神様はといいますと。
 朱鷺の頭をしています、それでカルロスは思わず言いました。
「今度は鳥なんですね」
「おや、頭のことを言っているね」
「はい、神様の」
 カルロスはトト神に応えました。
「入り口のアヌビス神はジャッカルで」
「そう、我々の多くはだよ」
 トト神もカルロスに応えてお話します。
「動物の頭を持っているのだよ」
「エジプトの神様は」
「人の頭の神様もいるがね」
「動物の頭の神様もですね」
「いるのだよ、そして私も我が友アヌビスも」
「動物の頭の神様なんですね」
「そうだよ、他にもね」
 他の神様達もというのです。
「そうした神は多いから」
「そういうことですね」
「君達が思う神様の多くは違うと思うけれどね」
「中南米の神様は何か」
 カルロスはトト神の言葉を聞いて言いました。
「生きものの恰好している神様が多いですけれどね」
「神獣の様なだね」
「はい、どうも」
「けれど生きものの頭をして身体が人間の神様は」
 ベッツイが言ってきました。
「確かにね」
「少ないね」
「エジプトの特色かしら」
「大抵は人間の姿そのままだと思うがね」
「ええ、本当にね」
「しかしエジプトではそうなのだよ」
「動物の頭の神様が多いのね」
 ベッツイはまた頷きました。
「そうなのね」
「我々の様にね」
「そうね。ただね」
「ただ?」
「神様って考えてみたら」
 ベッツイは考えるお顔になってこうも言ったのでした。 
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