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ヘタリア学園

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第二百九十八話  だから天国と地獄なんだって

第二百九十八話  だから天国と地獄なんだって
「日本には何もかもを奪われたんだぜ!」 
 毎度毎度の韓国の主張です。
「文字も文化も土地も資源も名前も!何もかも奪われたんだぜ!」
「韓国に資源ってあったの?」
「僕知らないけれど」
「何かありましたっけ」
 バルト三国はそんな韓国の主張を聞いて首を傾げています。韓国の資源といってもこれと言って思い浮かべることがない三人なのです。
「恐ろしい目に遭ったんだぜ!特に文化と文字と名前は!」
「全部日本さんの家で研究されて残ってますよね、韓国君の文化」
「そうだよね、おかげで勉強し易いよ」
「日本さん几帳面だから」
 エストニアもリトアニアもラトビアも実際に今日本の家の韓国に関する本を読んでいます。実に丁寧に細かいところまで書かれているいい本です。
「悲劇なんだぜ!俺は地獄を味わったんだぜ!」
「そのわりにあの時すっごく血色のいい顔でしたよね」
「僕達なんか。あの時」
「もうあの時のことは言わないでおこうよ」
 エストニアもラトビアもリトアニアもあの時のことは思い出したくないのです。あまりにも辛くて。ところが韓国は日本の家に厄介になっていた時は凄く血色がよかったのです。もう生き生きとしていました。
「このことは忘れないんだぜ!国をなくしたっていう悲しみと絶望は!」
「そりゃ立て続けにあんなこと何度も何度もしたらねえ」
「よく併合だけで済んだと思うよ」
「僕達なんか一回でもあんなことしたらそれこそロシアさんから何されるか」
 日本とロシア、まさに両極端であります。その違いがこの四人にも実によく出ています。背景にはオッフェンバックの天国と地獄の曲が延々とかかっています。


第二百九十八話   完


                                  2008・8・26
 
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