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おぢばにおかえり

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第五十七話 卒業式その十六

「放課後を楽しんでます」
「とにかく部活には入らないのね」
「暴力が肯定されるとか」
 それこそというのです。
「暴力受ける方はたまったものじゃないですから」
「理不尽な暴力よね」
 聞く限りではそうとしか思えないものです。
「どう考えても」
「床で背負い投げとか理不尽ですよね」
「それもう練習じゃないわね」
 部活の練習ではないことは私でもわかります、もうそれは練習ではなく暴力と言う他ないものです。
「奈良県の学校の先生は暴力解禁ってことは」
「信じられないですよね」
「生徒の子がどんな悪いことしてもしないでしょ」
 下手したら死んでしまいます、そんなことをするなんて問題外です。
「常識は」
「そうですよね、だから僕は事前になんです」
 難を避けてというのです。
「部活に入らない様にして今に至ります」
「極端過ぎる人を見たのね」
「そうなりますかね、暴力は受ける前に避けないと」
 これが阿波野君の持論みたいです、何か凄いものです。
「それに部活をしなくても楽しめますからね」
「だからようぼくコースでひのきしんに励んでいるのね」
「そうなんですよ」 
 阿波野君にも事情がありました、それも闇を感じさせるものが。そして阿波野君は私にさらにお話してくれました。 
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