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おぢばにおかえり

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第五十七話 卒業式その六

「ないわよ、どうかって思う子だけれど」
「だからもっとも」
「今も毎日会ってるけれど」
「そこから踏み込んで」
「そう思わないの?」
「今で充分でしょ」
 先輩後輩で、です。
「それ以上何があるのよ」
「そこでそう言うのがちっちなのよね」
「気付かないのがね」
「もっとガン、といかないから」
「私達もどうかってなるのよ」
「どうかって何よ。大体卒業しても」
 そうなってもです。
「私詰所に入らせてもらうけれど」
「あの子来るのよね」
「それも毎日」
「絶対に来るわね」
 このことは間違いありません、日曜でも来そうです。というかあの子は日曜日もおぢばに帰ってきています。
「全く、だからね」
「それでなのね」
「あの子が来たら」 
「お話するわよね」
「ええ、同じ大教会の子だから」
 それでというのです。
「色々と教えていかないしね」
「そうそう、おみちのこと教えてあげてね」
「他のこともね」
「まあちっちは抜けてるところもあるけれどね」
「抜けてるって言われると」
 このことはです。
「私もね」
「心当たりあるわよね」
「私達まだ十代だしね」
「ちっち恋愛経験ないしね」
「そのこともあるし」
「恋愛経験って」
 このことはです。
「結婚するまでは。というか結婚する人と」
「その人とよね」
「最初にお付き合いして最後までいたい」
「そう考えてるのよね」
「そうよ、だからね」
 本当にこう考えてるからです。 
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