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星河の覇皇

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第七十三部第三章 国境の防衛ラインその十九

「厳密にだ」
「要所に向かうものはですね」
「細部までチェックをして」
「そしてそのうえで」
「怪しいことがあれば」
「逮捕、射殺も許可される」
 戒厳令が出されてというのだ。
「そうした状況になる」
「そして我々は今からですね」
「戒厳令級の警備態勢になる」
「そうして守りを固めていきますか」
「ティムールに対して」
「そうしていく、しかし思うことは」
 それはというと。
「実はこのレベルの警戒態勢でもだ」
「高いですね」
「開戦前にそれにしては」
「そうですね」
「私も何も言わなかった」
 司令官の席からだ、ムラーフは言い切った。
「普通ならばな、しかしだ」
「相手がティムールだからですね」
「シャイターン主席だからこそ」
「警戒態勢を強める」
「そうしていきますか」
「戦時体制では甘い」
 そのレベルでは、というのだ。
「より、だ」
「高いものですね」
「そうした状況にして」
「ティムールの工作員達を寄せ付けない」
「そうしていきますか」
「そうする、厳重にな」
 現状によりさらにだ、戒厳令下の状況にレベルを合わせて。
「そうしていこう」
「ではな、無論この場所もだ」
 第一軍司令部もというのだ。
「警戒態勢を強めるのだ」
「ここもですね」
「テロの格好の標的ですね」
「そうなりますね」
「軍の施設だからこそ」
「司令部は狙われる」
 まさにというのだ。
「後は軍港や補給基地もな」
「はい、そうした場所もですね」
「危ういですね」
「この司令部も含めて警備体制を強める」
「警戒態勢を」
「その様にな」
 こう言う、そしてそれと共にだった。ムラーフは幕僚達に対して鋭い目になりこうも言ったのだった。
「そして諸君達だが」
「はい、何でしょうか」
「休むことも必要だ」
 言うのはこんことだった。
「それも忘れないことだ」
「休める時に休む」
「そうだ、戦いは何時終わるかわからない」
 ティムールとのそれはというのだ。
「もっと言えばはじまってもいない」
「だからですか」
「終わるまでだ」
「その時まではですね」
「休める時は休むことだ」
 それはというのだ。
「そしていざという時はだ」
「はい、死力を尽くす」
「命を賭けて」
「そうしてもらう」
 是非にというのだった。 
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