星河の覇皇
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第七十三部第三章 国境の防衛ラインその十
「いいな」
「わかりました」
「バグダートへ」
官僚達も応えた、アッディーンはバグダートへの首都機能移転を開戦準備と共に進めていた。オムダーマン軍もそれと共に動いていた。
ティムールとの国境に戦力が集結しバグダートにも国防省をはじめ多くの司令部が入っていた。そして多くの軍勢もだ。
バグダートに集まっていた、統合作戦本部長階級は元帥となっているアジュラーンは国防省のモニターから星系に集結している艦隊の状況を見て今は第一軍司令官階級は大将となっているかつてのアリー艦長ムラーフに言った。
「この動きで何もないと思う者はな」
「いませんね」
「そうだ、間もなくだ」
「また戦争がはじまります」
「確実にな」
こうムラーフに言った。
「そうなる」
「ティムールとの決戦が」
「統一の為の最後の戦いだ」
「はい、そして」
「その戦いにだ」
「我々は勝ち」
「サハラを統一することになる」
「そうなりますね」
「既に各軍が国境に集結していてだ」
「後はですね」
「大統領が到着されればだ」
アッディーン、彼が国境にというのだ。
「開戦だ」
「そうなりますね」
「そしてその頃にはだ」
「ティムール軍もですね」
「開戦準備を整えている」
「彼等の動きの状況の情報は入っているが」
そのティムール軍のだ。
「おおよそだ」
「大統領が国境に着かれる頃に」
「ティムール軍も準備を整える」
「そしてですね」
「ほぼ同時にだ」
オムダーマンとティムールの両政府がというのだ。
「宣戦布告を行いだ」
「そしてですね」
「戦争がはじまる」
そうなるというのだ。
「いよいよな」
「そしてですね」
「激しい戦争になる」
オムダーマンとティムールのそれはというのだ。
「そしてだ」
「それに勝てば」
「我々がサハラを統一してだ」
そしてというのだ。
「平和が訪れる」
「ようやくですね」
「このサハラにもな」
「まさにその最後の戦いだ」
サハラが平和になるそれだというのだ。
「これからはじまる戦いはな」
「その通りですね」
「そして君の第一軍だが」
「はい」
「このバグダート星系の防衛だ」
それを受け持つというのだ。
「いいな」
「わかりました」
「相手はシャイターン主席だ」
「何かあればですね」
「謀略、破壊工作もだ」
そうした正規の戦闘行為以外のこともというのだ。
「行ってくるかも知れない」
「実際にそうしてきていますからね」
「あの主席殿はな」
「あの方は謀略家です」
「それも稀代のだ」
こうまで言っていい者だというのだ。
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