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ヘタリア学園

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第二百八十話  そのイギリスとフランス 

第二百八十話  そのイギリスとフランス 
 どうしてカナダがこんなことになったのは。はじまりはこの二人にあります。
「だからよ、最初御前が入ってずっと人間が残っただろ」
「いや、御前が俺から取ってそっから変なことやったからだろ」
 イギリスとフランスが言い合っています。そのカナダでのイギリス系とフランス系の仲の悪さのことです。
「それでああなったんだよ」
「俺はあそこじゃ何もしていねえぞ」
 今回ばかりはイギリスも何もしていないのでした。
「そもそもカナダってよ。気付いたら俺から独立していたしよ」
「気付いたらかよ」
「正直覚えていねえんだよ、あいつのこと」
 かなり無責任な言葉ですがそれでもカナダなら仕方ないと思えるのが不思議です。
「どんな奴だったかな。アメリカはよく覚えているんだけれどよ」
「御前それかなり酷い言葉だぞ」
「じゃあ御前覚えてるか?」
「いや」
 実はフランスもこれに関しては同じなのでした。
「正直言って全然な」
「覚えてないか、やっぱりな」
「言われるまでカナダに行ったことすら忘れていたぞ」
「俺もだよ」
 とにかくカナダのことは覚えていないのでした。
「ルイジアナのことは覚えているけれどな」
「何でこんなに覚えていねえんだ?」
 当の彼等ですらこうです。その目立たないカナダがどうなっているかさえも実は気付いていなかったのです。こんなことまで覚えてもらえないカナダなのでした。



第二百八十話   完


                         2008・8・17
 
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