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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百五十三話 隅田川その五

「運命だったかもってね」
「思うのね」
「あんな人が大老じゃないと八丈島送りで終わりだっただろうけれど」
 幕府の刑罰を決める評定所はそれでもかなり重い処罰だと思っていたがあの井伊直弼が強引に死罪にしたとのことだ、この人は幕府の評定所の処罰を一等か二等軽くするという幕府の慣習を破ってそうしていた、このこともこの人が今も尚幕末で三国志で言うと董卓や司馬懿の様に不人気である根拠になっている。
「あそこで処刑されたことも」
「残念だけれど」
「運命だったかもね、後の維新や明治政府の政治だと」
 これだとだ。
「伊藤博文さんがいてくれて」
「あの人でかなり助かってるわよね」
「だからね」
 あの人がいてくれたからだ。
「そう思うけれどね」
「伊藤博文さんがいたから」
「明治政府はやっていけたからね」
「物凄い人だったのね」
「もうその政治力は」
 それに頭の柔らかさもだ。
「桁外れだったから」
「橋本さんより上だったの?」
「そうかもね、だから」
「橋本さんは残念だけれど」
「他の人達もね、けれど」
 今から見るとだ。
「殆どの人はね」
「いい時に亡くなったのね」
「あの時代はね」
「そうなのね」
「あの人がいてくれたらって」
 その様にだ。
「後で後悔する時代か」
「それはね」
 ダオさんから見てもだった。
「違うわよね」
「大政奉還が出来てね」
「維新も果たせて」
「その後の明治政府もやっていけたから」
 そう思うとだ。
「やっぱりね」
「あの人がいてくれたら」
「そう思う時代じゃなかったと思うよ」
「日露戦争にも勝ったし」
 ダオさんはこの戦争の話も出してきた。
「それでなのね」
「あの戦争だね」
「結局幕末と維新は」
「歴史を見ると」
「そこに至るでしょ」
 こう僕に言ってきた。
「そうでしょ」
「後のことだけれどね」
「それでも幕末の頃の人が関わってるし」
「伊藤博文さんにしてもね」
「他の人もよね」
「乃木大将も西南戦争に参加していたし」
 そして児玉源太郎さんは熊本城にいて無事が東京の方から聞かれた。
「東郷平八郎さんもね」
「あの人もよね」
「戊辰戦争に参加していたよ」
「そうよね、だからね」
「幕末から日露戦争は」
「ダオ的には一つの時代ってね」
 そうした風にというのだ。
「思ってるの、ベトナムで言ったら」
「ダオさんの奥にだと」
「第二次世界大戦と三度のインドシナ戦争がね」
 フランス、アメリカ、中国と大国ばかり相手にしてきた。それで勝ち残って今のベトナムがあると言っていい。 
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