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魔法少女リリカルなのはANSUR~CrossfirE~

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Ep24その女、聖王教会にて・・・~Interval 4~

†††Sideはやて†††

「なのはちゃん達は今頃、カリムのトコやろか・・・」

シャルちゃんに頼まれた未使用カートリッジの発注要請を終えて、ミッドに向かったなのはちゃんとシャルちゃんとレヴィを思う。
シャルちゃんの言う、現状で引き出せる力を取り戻すための“調整”ゆうんを終えるまでの空いた時間を過ごすためのミッド観光。5年やとそう様変わりせえへんから、私らはちょっとした変化にも気付かんけど、シャルちゃんにとっては3千年振り以上のミッド。
私らでは気付かへんちょっとした変化に、シャルちゃんはきっと気付いて一喜一憂するんやろね。そんなシャルちゃんを見てみたいけど、残念ながら私は部隊長。そんな理由でここを空けられへん。

(まぁなんや。シャルちゃんに楽しんでもらえればそれでええな)

シャルちゃんにはこれから手伝ってもらわなアカン。その前に、少しだけでも楽しんでもらえれば・・・。久々に再会できた大切な親友に頼るしかない私って・・・ちょう自己嫌悪やな。そこにリインが「お疲れ様です」とデスクにティーカップをそっと置いてくれた。

「おおきにな」

お礼を言いつつカップを手に取って口に含む。美味しい。リインのお茶は誰にも負けへんくらいに美味しい。

「シャルさんのおかげで、このテスタメント事件が解決するのも時間の問題ですね」

リインの屈託の無い確信を得たかのような笑み。私もそう思う。思うんやけど、何やひどい胸騒ぎがする。言い知れへん嫌な予感、というものを。でもそれは杞憂かもしれへん。そやから、

「そやな。テスタメントが出した1ヵ月ゆう期間までに終わるとええな」

忘れそうになるけど、“テスタメント”は1ヵ月とゆう期間を指定して、管理局と事件解決数勝負をしとる。“テスタメント”が負ければ、彼らは管理局の管理下に入る。向こうが出してきた条件やけど、幹部たちの目的からしてそれは絶対に無い。

カルド隊はシグナムたち守護騎士への復讐。
グラナードはどうやら上層部への復讐。あと未練がどうのって言っとったらしいし。死因である事故関係に何かしらあるのかもしれへん。
クイント元准尉とティーダ元一尉は管理局への復讐やなくて、純粋な改革やと思う。他の幹部とは纏う空気が違う。2人は本心から改革を願っとる。
マルフィール隊の正体はまだ確定やあれへんけど、もし本当にアレッタ三佐の部隊やとすると、やっぱりグラナードと同じ事故死における真実。
事故原因が管理局と関係があって、そやから管理局に対する恨みがある・・・。情報が少ないな。こっちも並行して調査した方がええかもしれへん。

(管理局の闇、か・・・)

魔術師とトパーシオとディアマンテはどうかはまだ判らへん。そやけど、トパーシオは管理局の改革を望んでると私は思う。エルジアでのなのはちゃんとフェイトちゃんとのやり取りは聞いとるし。
ディアマンテ。彼が一番の危険人物(亡霊?)やと私は思っとる。
幹部たちの中でも一番管理局に恨みを抱いとる気がするしな。モニター越しでしか見とらへんけど、それでも言葉の端々に暗い感情を感じる。
そして魔術師。ルシル君を召喚して、幹部たちを生み出した、この事件の首謀者。それぞれの目的を持った幹部たちを纏めるゆうことは、それら全ての目的を魔術師も持ってるゆうことかもしれん。
で、リインフォースのことやけど・・・。

――再びお前たちと逢え、こうして言葉を交わすことが出来たことを嬉しく思う――

ヴィータから聞いた、リインフォースの思念通話(ほんしん)を一言一句間違えずに反芻する。この世に彷徨う強い想いを固定されて人の形となった、それが幹部たち。
“願いどおりに”。リインフォースを確固たる存在にしとるファクター。幹部たちの想いが叶えられたらどうなるんやろ? シャルちゃんは亡霊言うとるし、やっぱり成仏? この場合は昇天言うんやろか。どっちにしても消えることになるんかな?

(シャルちゃんが帰ってきたら聞いてみよ)

私の知る情報じゃここらへんが限界みたいや。リインの淹れたくれたお代りを飲みながら、親友の帰りを待つことにした。

†††Sideはやて⇒シャルロッテ†††

オットーとディードに案内されて辿りついた、騎士カリムの居る執務室前。ここに来るのも随分と久しぶりだ。スカリエッティ事件の時でも数えるくらいしか来てないし。そんなことを考えてると、オットーがコンコンとドアをノック。

「騎士カリム。なのは様、ヴィヴィオ陛下、シャルロッテ様をお連れしました」

自分で言うのも何だけど、私に対する敬称で“様”っていうのが一番無い。有り得ない。そこまで立派じゃないよ、私。この場だけかもしれないけど、それでも“様”っていうのはどうも・・・。

(騎士シャルロッテとかでいいのに)

これから・・・はあるかどうか判らないか。じゃあここで直すように言ってもダメかもね。
オットーに応えるように部屋の中から「どうぞ」って返答が来た。この世界の時間にすれば5年ぶり。私としては3千年ぶりの再会になる。オットーが扉を開けて、視界にこの部屋の主たる騎士カリムが待っていた。

「お久しぶりです、シャルロッテ様。はやてやなのはさんに聞いた時は驚きましたが、騎士の中の騎士である剣神シャルロッテ様とまたお会い出来て、騎士として光栄です」

優雅に一礼する騎士カリム。動きに一切の無駄が無い。今の私(生前でも怪しい)には到底真似できないなぁ・・・ていうか、ちょっと待て。

「ええ。騎士カリムもお元気そうでなによりです。というか、騎士カリム? その騎士の中の騎士って・・・シャルロッテ様って・・・えっと・・・」

騎士カリムの中で私はどういった位置づけにされてるんだろう? 私が少し戸惑っていると、騎士カリムは「???」といった風で、首を少し傾げて口を開いた。

「私たちベルカの騎士は、シャルロッテ様を始めとしたかつての騎士の方々の末裔。私たち現代の騎士にとっては、正しくシャルロッテ様は雲の上の人。ですから遥かに古き時代の騎士の御一人であるシャルロッテ様に、敬意を表すのは当然のことだと思っています」

屈託の無い微笑みは相変わらず。本当に綺麗な女性だ。それより騎士カリムは、どうやら私とルシルが見せた大戦時の記憶に影響されたみたい。かなり大げさだけど、確かにベルカの騎士は私たちの末裔とも言えたりする。
でも、だからってそこまで敬意を表すのもどうかと思うよ、ホント。それに雲の上の人って言い過ぎ・・・。まぁ、あながち間違ってないけど。死んでるし、守護神だし。

「そ、そんな大げさな。それに様付けって・・・。えっと、前みたいに騎士シャルロッテとかでいいんですけど・・・というか騎士シャルロッテでお願いします」

堪らず敬語で頭を下げてお願い。

「シャルロッテ様がそう仰るなら・・・。騎士シャルロッテ」

顔を上げると、また深く一礼している騎士カリムに戸惑う。私は隣や後ろに居るなのは達に助けを求める。でもみんな、騎士カリムの様子に目が点。ポカンってしてる。

(ダメだ。なのは達、オットーとディードですらフリーズしてる。ここは話題を切り替えるしかない!)

「き、騎士カリム。その、挨拶もここまでにして・・・えっと・・・。あ、ヴィヴィオ。私たちが今日ここに来た理由、何だっけ?」

ヴィヴィオへと話を振る。手っ取り早く本題に入るのが一番の解決法だ。

「え? あ、う、うん! イクスのお見舞いに来ました。それで、シャルさんにイクスの身体を診てもらおうと・・・思って」

イクスっていうのはイクスヴェリアの愛称。でも、診てもらうって。イクスヴェリアは病気か何かなのかな・・・?
そこんところはまだ説明されてないし。私をわざわざそのイクスヴェリアと会わせたい、診せたいということは、その子にはかなりの問題があるみたいだ。

「そうですね。魔術師でもある騎士シャルロッテなら、イクスを目覚めさせる方法をご存知かもしれませんし・・・」

視線が一斉に私に集中する。さっきまで怯えてたセインすら、まるで縋るような目を向けてくる。これはいよいよ結構なプレッシャーが襲いかかってきたよ。

「すいません。席に案内もせず。オットー、ディード。お茶を用意してくれるかしら」

話しが長くなると思ったのか騎士カリムは、オットーとディードにお茶の用意をお願いしつつ、陽の当たる席へと私たちを案内した。そこはスカリエッティ事件の、“機動六課”設立の真実を知ったあの場所だ。席に座ってオットーとディードがお茶を用意しているのを見ながら(にしても様になってるなぁ)情報整理を始める。

(ここに私が連れて来られた理由は、ヴィヴィオがイクスヴェリアという友達と会わせたいからということ)

イクスヴェリアは、古代ベルカのガレア王国とかいう国の王さまだった女の子。
ちょっと前に起こったマリアージュ事件とやらの時に、スバルに助けてもらったらしい。ベルカの王族関係でヴィヴィオとも親しくなった。大体こんなところだ。ヴィヴィオから聞いたイクスヴェリアに関することは。

「美味っ!」

ディードの淹れたミルクティーの美味さにビックリしながら、ヴィヴィオと騎士カリムから伝えられるイクスヴェリアについての話に耳を傾ける。
大体は先にヴィヴィオから聞いた内容だった。で、もちろんその先もあった。聞けば、どうやらイクスヴェリアは現代の医療技術でも治療不可な機能不全を陥っているらしい。そのことで自然に目覚めることは難しいということだ。

「・・・もしかしたら、シャルさんやルシルパパの使う魔術なら何とか出来るかもって思ったの」

ヴィヴィオが沈んだ表情でそう締めくくった。現代の医療技術で治せない程の機能不全を起こしてる少女イクスヴェリア。聞いただけだとそう難しいことは無いかもだけど、そう簡単に出来ます、なんて言えない。魔術だって万能なんかじゃない。無限の可能性を感じさせる魔術にだってもちろん限界はある。でも可能性はある。イクスヴェリアを治せる可能性は。

「――ということなのです、騎士シャルロッテ。1度、イクスを診てもらっても構いませんか?」

騎士カリムに頼まれるまでもない。私の力で誰かの助けになるなら考えるまでもなくやる。でももし私でもダメだったら、敵であるルシルの魔術に頼るしかない。女神の祝福コード・エイル。ルシルの医療系の上級魔術なら確実にいける。

(でもそれには、とんでもない問題が私たちの前に立ち塞がる)

ルシルを魔術が扱える状態でここに連れて来ないといけない、ということだ。早い話が生け捕って強制連行、そんでもって言うことを聞かす。その前にもまだ問題がある。ルシルは無茶な能力封じをしていることだ。
それに、その能力封じを解決させても、今度は“界律”からの制限があるかもしれない。やっぱり問題だらけだ。しかも問題の解決方法がどれも難度MAX。ルシルをボコにするのは残念ながら少し待った方がよさそうだ。

「あのさ、シャルロッテ、あたしからもお願いするよ」

セインが深く頭を下げてきた。彼女はイクスヴェリアの世話係をしているそうだ。私がその子を目覚めさせることが出来るかもしれないと判れば、さっきまでの私との距離もどうでもよくなったんだろう。だからこんなに必死に頭を下げて頼んでくる。

「・・・その前に1つ言っておきたいの。私だって万能じゃない。出来ないことだってある。それを理解してほしいの」

セインの両肩を掴んで頭を上げさせる。そんでもって頭をポンポンと軽く叩いて、そっと優しくなでなでする。セインはポケーっとして私にされるがまま頭を撫でられ続けてる。

「シャルさん・・・それじゃあ・・・」

「私の力で人助けが出来るなら、それがどれだけ私の喜びか。でもさっき言った通り私は万能じゃない。出来ないこともある」

ヴィヴィオが歩み寄ってきて、今度はヴィヴィオの頭をそっと撫でる。するとヴィヴィオとセインの表情がパァって明るくなってく。

「「そ、それじゃ今すぐにでも!」」

「おっとと」

物凄い勢いでヴィヴィオとセインが詰め寄ってきたから少し後ずさる。うん、まぁ今すぐにでも診てあげたいんだけど、それにも少し問題があったりする。

「ごめん。今ははまだ無理。今の私は正式な契約での召喚じゃないことで力が弱まってる。だからもう少し待ってほしい。ある程度力が戻るときまで」

「そっか・・・。でも、その力が戻ればもしかしたら、ってことでいいんだよね?」

「もしかしたら、ね。過度な期待はさせたくないから、あくまでも“もしかしたら”って言っとく」

イクスヴェリアがもしかしたら起きるかもしれない。それだけでヴィヴィオとセインは嬉しいみたい。期待に応えてあげたい。この子たちの表情に翳りをつくりたくない。だから調整を終えたら、出来る限りのことはしてあげよう。
そして帰る前に1度、イクスヴェリアのお見舞いをすることになった。騎士カリムとオットーとディードとは執務室で別れて、セインの案内の元、イクスヴェリアの眠る一室に向かう。

「実はさ、ルシリオンがこの世界に来たって聞いた時、真っ先にイクスの治療をお願いしようって思ってたんだ。でも、あたし達のことを憶えてない上に敵対関係にあるって聞いてさ、結構落ち込んだんだぁ」

頭の後ろで腕を組んだままセインは話を切り出した。私となのはに挟まれたヴィヴィオの左手と手を繋ぎながら、黙ってセインの話を聞く。

「そして今度はシャルロッテ、あんたが来てくれた。しかもルシリオンと違って記憶もあるし、昔どおりにバカのまんまだったし」

「セイン・・・。そっかぁ・・・私ってばバカだったんだぁ・・・。へぇ~、そっかそっかぁ・・・初めて知ったよぉ、私ってバカなんだぁ・・・・おいコラ」

かなり失礼なことをほざいたセインは「あははは!」なんて笑いだして私に振り向いた。ああもう可愛いなその笑顔は!
でも、いいよ。ちょっと遊んであげるよ、セイ~ン。セインに向かって~ダ~~ッシュ!

「ほいほ~い♪」

「っく、ディープダイバー・・・!」

壁に床に天井に潜り込んでは私の腕から逃げる水色娘。

「ふんぎゃっ!?」

「シャルちゃん!」 「シャルさん!」

「あははははは! 大丈夫シャルロッテ~?」

「おんのれぇ~~~~」

閃駆で先回りしようとしても逃げられる。壁に突っ込んだ私の後ろで指差しながら笑いやがるモグラ娘。メリメリと音を立てながら壁から顔を引き剥がす。うわぁ、壁に私の顔がくっきりと・・・。このままじゃ本格的に壁のオブジェになってしまう。何か布石を立てないと捕まえられないなぁ。

「ヴィヴィオ、レヴィ。て・つ・だ・え」

「え?」

「えぇ~~、やだ」

「2人とも。教会内で騒いだらダメだよ」

ヴィヴィオは戸惑って疑問符、レヴィはバッチリ理解して拒否。なのはは呆れ半分焦り半分なご様子。あー、あと少し待って。
するとセインが「それはルール違反だよ、シャルロッテ」なんて言うけど無視だ、この水色モグラ娘。というかルール無視って何だ? いつから私はモグラ叩き・・・、あ~なるほど。手持ちハンマー二刀流のような反則と言いたいわけか。んなものは無視だ!

「レヴィはどうか知らないけど、ヴィヴィオに手荒なマネは出来ないよねぇ、セイン」

セインを挟むようにして立つ私となのは達。じりじりとセインににじり寄って、私は足を止める。止めざるを得なかった。だって、奥に居るなのはの後ろには・・・

「セイン? 一体何をしてるのですか?」

「し、シスターシャッハ!?」

腕を組んで仁王立ちをしているシスターシャッハ。表情は笑み。だけど、さっきのなのはみたいに目が笑ってないよ。なのはとヴィヴィオとレヴィが挨拶をすると、シスターシャッハは本当の笑みを浮かべて応えるけど、セインに顔を戻すとまた目の笑ってない笑顔に。これは怖い。

「セイン、ディープダイバーは遊びで使ってはダメだと言いましたよね?」

「え? これは、その、なんて言うか・・・」

セインがチラチラ私に視線を向けてくる。言外に“助けて”って視線だ。う~ん~・・・。

――暴力シスターがあらわれた。シャルロッテ2ndはどうする?

たたかう
どうぐ
なかま
にげる←

――ダメだ。威圧に巻き込まれて逃げれない。

(へ? なんで?)

シャルロッテは2ndどうする?

たたかう
どうぐ
なかま←
にげる

――なのはとヴィヴィオとレヴィは戦闘に参加できない。
シャルロッテ2ndはどうする? 

(なんてこと! ていうか私は関係ないんじゃ・・・)

たたかう
どうぐ
なかま
にげる←

――ダメだ。威圧に巻き込まれて逃げれない。

(ちょっ!? 何で!? 私がどうして威圧に巻き込まれないとダメなの!?)

シャルロッテ2ndはどうする?

(こうなったら・・・・!)

たたかう←
どうぐ
なかま
にげる

<<戦闘コマンド>>

セインを差しだす
セインを囮にする
セインを見捨てる←
セインを旅立たせる

――シャルロッテ2ndの“セインを見捨てる”こうげき

「お久しぶりです、シスターシャッハ」

「騎士シャルロッテ! ええ、本当に! なのはさんから連絡を受けた時は、それはビックリしました。騎士カリムとはもうお会いになりました?」

「はい。でもあそこまで私を敬うというか何というか・・・にはビックリしましたけど」

「私も騎士シャルロッテには敬意を抱いていますよ。何せ貴女は、私たちベルカの騎士の祖先とも言える遥か古き時代の騎士なのですから」

「そ、そうですか・・・あはは。え~っと、それじゃあ私となのはとヴィヴィオとレヴィは、イクスヴェリアのお見舞いに行く途中ですので」

セインの名前を出さなかったことで、あの子の目が少し潤む。そして小さく首をフルフル。見捨てないで、って必死に訴えかけてくる。

「そうですか。あの、この壁のくぼみは・・・?」

「聞いてくださいシスターシャッハ。セインってば変に私をからかってきて、だからちょっと懲らしめてあげようと思ったんだけど・・・。でも、それなのにセインはさらにディープダイバーで私を玩んだんです」

よよよ、と嘘泣き。セインの顔色が青褪める。奥に居るなのはとレヴィは「はぁ」っと大きく溜息。ヴィヴィオは苦笑。

「セイン。少し話をしましょう。騎士シャルロッテ、なのはさん、ヴィヴィオ、レヴィ。またいらしてください」

「えぇぇぇぇ!? た、助けてシャルロッテ! 謝るから――って痛いシスター! 極まってる! 関節極まってるよ!? ちょっ、待っ、シャルロッテェェーーーッ!」

ドナド○ド~ナ○ド~ナ~~~・・・♪(小学校時代の音楽の時間が懐かしい)
シスターシャッハに右腕の関節を極められたまま連行されていくセインの叫喚が廊下に響き渡る。さよならセイン。私、アナタのこと、忘れる時まで忘れない、といいなぁ。

――暴力シスター改めシスター・シャッハは、セインを連れて去っていった。
脅威は去った。シャルロッテ2ndは1000経験値をもらった――

「それじゃあヴィヴィオ。イクスヴェリアの部屋まで案内して」

さっ、セインのことはもう忘れて、当初の目的を果たそうか。なのはとレヴィはもう呆れてものも言えない状態。ヴィヴィオは「セイン、大丈夫かなぁ」と心配してる。優しいなぁ。 
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