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八条学園騒動記

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第五百四十一話 研究室に戻ってその八

「身体に非常に悪い」
「だから徹夜はしない」
「絶対にだね」
「うむ、わしはどんな時でも絶対に寝る」
「毎日だな」
「そうしているんだね」
「そして五時間でもな」
 最低これだけでもというのだ。
「寝ておる、五時間よりも六時間でじゃ」
「寝るならか」
「時間も大事なんだね」
「少しでも多い方がいい」
「寝る時間かは」
「どうせ寝るなら」
「とにかく一睡もしないのは論外じゃ」
 完全な徹夜はというのだ。
「その時はよくても後でくるものじゃ」
「そういえば博士前言ってたね」
 タロは博士の今の話である話を思い出した、博士が話したことをだ。
「二十世紀の日本の漫画家さんは三日三晩徹夜したとか」
「うむ、そうした人もおった」
「それでそうしたことをした人は」
「早死にした」
 そうなったことをだ、博士は話した。
「六十位でな」
「若いな」
 ライゾウはこの時代の人間の寿命への考えから話した。
「それはまた」
「徹夜は最悪の身体の酷使でじゃ」
「それでその時も疲れてか」
「後にもきてな」
「よくないんだな」
「徹夜の後での深酒も駄目じゃ」
 これもというのだ。
「仕事明けで大喜びで飲んでじゃ」
「それでか」
「死ぬこともな」
 この場合もというのだ。
「あるのじゃ」
「それでそうして死んだ漫画家さんもいるんだな」
「非常に残念なことにな」
 博士は様々な本を読む、その中には漫画もあってそちらの話もしたのだ。
「そうした人もおった」
「やっぱりそうか」
「まことに徹夜はよくない」
 これはとだ、博士はまた言った。
「お主達はせんからよいが」
「猫で徹夜とか」
「犬だってね」
 二匹は博士の言葉にお互いに顔を見合わせて話した。
「ないよね」
「絶対にな」
「犬も猫も一日十六時間?」
「それだけ寝るからな」
「それで徹夜とか」
「想像も出来ないぜ」
「そうじゃ、寝るに越したことはない」
 博士はそうした話をする二匹にまた言った。
「本当に三日三晩徹夜の生活なぞ論外じゃ」
「その間ずっと漫画描いてるしな」
「お仕事してるしね」
「そんなことしてると本当にな」
「早世も当然だね」
「その時は疲れただけで済むが」
 それでもとだ、博士はまた話した。
「本当に後から来るのじゃ」
「だから徹夜は危険か」
「本当にそうなんだね」
「不老不死のわしも絶対にせんのじゃ」
 徹夜で過労死をしなくてもというのだ。
「どれだけ身体に悪いかわかろう」
「と言うか博士ってね」
 タロはここでまた言った。
「お医者さんでもあったね」
「人類世界で言う医学免許もある」
「そうだよね」
「ちゃんと修得しておる」
「他の色々な免許もだよね」
「自動車も飛行機も宇宙船も船舶も操縦出来る」
 そうした免許も持っているというのだ。 
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