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レーヴァティン

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第百三十一話 追撃戦その十一

「文句つけてな」
「騒ぐな」
「もう適当な理由つけてな」
「理由は何とでもつけられる」
「言い掛かりっていう名前のな、言い掛かりなんてな」
 それこそとだ、耕平は英雄に話した。
「つけようと思えばな」
「幾らでもつけられる」
「自分が今言うた何でもな」
「そうしたものだな」
「それでや」
「自衛官の待遇がよくなるとな」
 そのことに対してというのだ。
「言い掛かりをつけてな」
「騒ぐ奴がおる」
「それでや」
「陸自の人達も美味いものを食うとか」
「海自やけど潜水艦の人等がええもん食うてるってな」
 これはツイッターで実際に耕平が言うそうした連中が呟いたことだ。
「騒いだわ」
「潜水艦か」
「海底で密封されてる職場の人等や」
「食うこと以外楽しみがないな」
「詳しい状況は知らんが」
 潜水艦の勤務は機密となっている、それで耕平も真実は知らないのだ。
 だがそれでもだ、ある程度聞く限りはというのだ。
「海底で何日もおるとからしい」
「そうした職場ならな」
「ほんまに食事がな」
「僅かな楽しみだな」
「そんな中におるから」
 それでというのだ。
「食事がええのも当然やが」
「それにも文句をつける奴がいるな」
「それやと陸自さんの食事もな」
「よくなるとか」
「それで福利厚生がよおなると」
 それで、というのだ。
「文句をつける、最悪な」
「軍靴の響きがとかだな」
「言い出すわ、最近ホワイト国除外だけでも軍国主義化や」
「あの作家か」
 誰が言い出したかをだ、英雄はすぐに述べた。
「原発嫌いの」
「ああ、知ってるか」
「あらゆることに対して決めつけと断定で語り」
 こうした作家も実在している。
「自分の正義に酔っている」
「そんな奴やな」
「そいつの発言だな」
「そや、こんなのもおるしな」 
 それでというのだ。
「ほんまにな」
「自衛官の待遇がよくなるとだな」
「騒ぐ奴もおる」
「そうした奴の発言はおおよそ決まってるな」
「もう自衛隊が嫌いでな」
「皇室も嫌いでな」
「そして北朝鮮が大好きや」
「最後で正体がわかる」
 あの国に対して好意的なことでというのだ。
「あの国の実態なぞわかっている」
「それで好きやとな」
「民主主義だの平和だの人権だの言ってもな」
「嘘八百や」
「そうであることがわかる」
 このことだけでというのだ。
 
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