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星河の覇皇

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第七十二部第五章 二つの政府の統合その二十七

「私ならばです」
「可能だな」
「はい」
「そうか、政教分離とか」
「中央集権とです」
「政府は完全な能力主義か」
「そうしていきたいです」
 クリシュナータに冷静な声で話した。
「私は」
「そしてだな」
「はい、発展ですが」 
 マウリアのそれはというと。
「連合の技術を買ってでも手に入れてです」
「段階を踏みつつか」
「発展させていきたいです」
「急激にだな」
「連合の技術は我々よりも最低でも百年進んでいます」
 分野によっては数百年だ、とかく連合は人類社会において最先進地域であり続けているのだ。マウリアから見てもだ。
「ロートルの技術は買いますが」
「それ以上の技術はか」
「我々で進歩させていきますが」
「必要とあればか」
「盗みます」
 こう言ったのだった。
「そうします」
「連合からか」
「スパイを使い、そして」
「それだけでなくだな」
「その技術をエウロパに流し」
 このことも言うのだった。
「連合とエウロパの勢力均衡もです」
「計るか」
「そのつもりです」
「そちらも考えているか」
「そうです、しかし我々自身も」
「その技術をか」
「最大限に使い」
 そうしてというのだ。
「マウリアを発展させます、南方の開拓地ですが」
「これまでは放っておかれていたな」
「ですがこれからは」
「そちらにもか」
「進出します」
 こうもするというのだ。
「そして大規模な開発、開拓を行い」
「発展するか」
「そうも考えています」
「そうか、遂にか」
 ジャバルのその言葉を聞いてだ、クリシュナータは考える顔になった。そのうえでジャバルに対して述べた。
「機が来たか」
「マウリアにとって」
「あの開拓地に進出する時が」
「あちらには無限の可能性があります」
「無数の星系と隕石がな」
「そこの資源を手に入れ」
「住む場所もだな」
 クリシュナータはこのことも問うた。
「結果的に」
「手に入れていきます」
「産業もだな」
「そういった星系達にも興し」
「国力をさらに大きくしていくか」
「そのつもりです」
「内政によってか」
 確認の言葉だった、ジャバルに対しての。
「それでか」
「はい、マウリアは戦う理由があるか」
「ないな」
「そうです、ですから」
「どの国にも武力は使わないか」
「そうした状況ではないので」
 それ故にというのだ。
「私は戦争は考えていません」
「内政によってだな」
「マウリアは発展し豊かになるべきです、ただ」
「必要とあればか」
「その時はです」
 ジャバルは猛禽の様な目になりクリシュナータに述べた。 
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