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ドリトル先生の林檎園

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第一幕その十二

「楽しみたいよ」
「先生としてはだね」
「そうだよ、それとね」
「それと?」
「林檎にお蕎麦もね」
 食べものもというのです。
「楽しみたいしね」
「食べることは欠かせないよね」
「あとお酒もね」
 言うまでもなく先生はこちらも大好きです。
「楽しんでくるよ」
「その辺り先生らしいね」
「そうだね、だから今から楽しみだよ」
「そういうことだね」
「何かとね、じゃあ論文を書いて」 
 そしてというのでした。
「行って来るよ」
「そして僕達もだね」
「行けたらね」
 その時はというのです。
「宜しくね」
「こちらこそね」
「しかし先生も色々な場所に行きますね」
 トミーは晩ご飯を食べつつ先生にお話しました、今日のメニューは鰯の生姜煮に韮と茸のお味噌汁にわけぎの味噌あえです。
「日本に来てから」
「そうだね、本当にね」
「まさに日本全国ですよね」
「そうなっているね」
「学会やフィールドワークで」
「そうなっているよ」
「イギリスにいた時も」
 王子も言ってきました。
「アフリカに行ったり月に行ったり」
「色々行っていたね」
「そうだったね」
「僕はどうも旅行に縁があるね」
「そうだよね」
「だから日本に来てもね」
 そして住む様になってというのです。
「今回もそうだしね」
「あちこちを旅しているね」
「そうなっているね」
 こう言うのでした。
「本当に」
「そうだよね」
「いや、何ていうか」
 また言う先生でした。
「今度も楽しみだよ」
「長野県に行くこともだね」
「そうだよ、さて何で行こうかね」
 今度は移動手段についても考えるのでした。
「新幹線を使ってもいいしね」
「八条鉄道で行ってもいいよね」
「そうだね、まあここは」
 ここで動物の皆を見た先生でした。
「皆と一緒だし」
「それじゃあいつもみたいにですね」
「貨物列車での移動かな」
「そうなるかな、それもまたね」
 先生はトミーと王子に笑顔で応えました。
「いいね」
「そうしたことを考えることも楽しみだね」
 また言った王子でした。
「先生にとっては」
「本当にそうだよ、どうして行くかを考えることも」
「そのこともだね」
「凄く楽しみだよ、それで行く時も」
 実際にそうして逝く時もというのです。
「楽しむよ」
「そうするんだね」
「うん、是非ね」
 こうお話してでした、そのうえで。
 先生は長野県に行くことに考えを向けはじめました、もう先生は旅に入っている様なものでした。来月のそちらに。 
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