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緋弾のアリア 〜Side Shuya〜

作者:希望光
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第1章(原作1巻) 緋色の改革者(リフォーマー・スカーレット)
  第11弾 〜Happening hijack(事件への離陸)〜

 
前書き
第11話です 

 
 目を開くと、夜が明けていた。
 重い体を起こし立ち上がる。
 少しは眠っていたのだろう。

 だが、深い眠りにつけなかった。
 そんな感じがする。
 顔を洗うため、俺は洗面所へと向かった———





 正午を過ぎた頃、俺はロンドンに向かうための荷造りを始めた。
 外へ足りない物を買い足したり何だりしていたら雨が降ってきた。
 念の為に折り畳み傘を持っていって正解だった。

 荷造りの終わった俺は、教務科(マスターズ)にロンドンへ行くということとその趣旨を伝えた。
 その後、武器の整備をしてから布団に入った———





 翌朝8時、布団から這い出る。
 昨日は何となく眠れた気がしたが、頭が軽く痛む。
 痛む頭を抑えながらいつもとほとんど変わらない朝を過ごす。

 敢えて違うところを上げると、今日は学校に行かないということである。
 朝食を食べ終わった俺は、荷物の最終確認をする。
 そして昼食を摂り、暫くしてから部屋を出た。

 その後、ゆりかもめなどを乗り継いで羽田空港へと向かう。
 羽田に着いた俺はチェックインを済ませてラウンジで時間を潰す。
 時間を潰す合間に乗る飛行機を確認しておこうとネットで検索したら……あった。それもページトップに。

 よくよく見てみると、俺の乗る飛行機———この前、ニュースで見たぞ。
 確か『空飛ぶリゾート』と言われてた、全席スィートクラスの超豪華旅客機。
 座席ではなく完全個室性の機内は12の個室があり、その個室一つ一つが高級ホテルのような造りをしている、だったはず。

 おまけにそれぞれの部屋にベッドやシャワーも完備しているという徹底ぶり。
 マキさん、なんていう飛行機を取ってくれたんですか……。
 飛行機のことを確認し終えたので、メールが来ていないかを確認した。
 メールボックスには、一件のメールが入っていた。
 開いて見ると———マキからだ。

 内容は、飛行機が相乗……相乗り?! 
 いきなりのことに驚いた俺は、座りながら跳ね上がりそうになった。
 まあ、現実でそんなことができるやつなんて———もしかしたら、俺の周りにいるかもしれない……。

 できることならいないと信じたい。
 なんか話が逸れた気がしたが気にせずに、再びメールへと目を向ける。
 内容を要約すると、マキの知り合いに頼んで乗せてもらうということらしい。
 どんな知り合いなんだろうね、一体。
 そんなことを思いながらも携帯をしまった俺は目を閉じた———





 気がつくと外は暗くなっていた。
 どうやら、ラウンジで座りながら眠っていたらしい。
 時計を確認すると午後6時半前。
 乗る飛行機は確か午後7時発なのでそろそろボーディングタイムだ。
 荷物を持った俺はラウンジを後にした。





 出発ロビーに着くとちょうどボーディングタイムになった。
 開いたゲートを潜ってボーディングブリッジを渡り機内へと入る。
 機内は2階建てになっており、1階部分はバー、2階部分が客室となっている。
 2階の右側手前から2番目の部屋に俺は入った。

 部屋に入った俺は荷物を部屋の隅に置き、備え付けのソファーに座っていた。
 そこへ1人の女性が入ってきた。
 その女性は俺を見るなり微笑んで話しかけてきた。

「あなたが樋熊君?」
「はい、そうですが」

 その返しで、彼女の表情がはっきりとしたものになった。
 それで俺はわかった。彼女がマキの言っていた人物だということを。

「マキさんからお話伺っておりました。森セアラです。セアラと呼んでください」
「樋熊シュウヤです。どうぞ宜しく」

 そう挨拶を交わし握手をした———うおッ、なんだこの威圧力(プレッシャー)は?! 
 彼女に触れた瞬間に伝わってきたこの威圧力、常人は疎か俺の知る限り武偵でもこんなの持ってるやついないぞ。
 俺は動揺を悟られないようにしながらソファーに腰を下ろした。セアラさんも腰を下ろした。

「あの、さっきマキから自分のことを聞いたと言ってましたよね?」
「ええ」
「マキとはどういう関係なんですか?」
「彼女とは、昔からの知り合いなんです。彼女のお父さんとは昔から面識があったので」
「それでマキのことを知っていると?」
「はい。今は彼女からの依頼などで、たまにですがこうやって彼女と会ってるんです。その時、良く貴方のことが話に出てくるんです」

 マキのやつ俺のこと話してたのか……。
 何かあまり聞きたく無いような話をしている気がするけど聞いてみるか。

「マキは自分についてどんなことを言っていましたか?」

 そうですねと言ったセアラさんは答えてくれた。

「ロンドン武偵局での活躍とかをよく話してくれましたね」

 笑顔でそう答えたセアラさんは、何というか可愛かった。
 ……って、何考えてんだ俺!! 
 この人は武偵を超えた威圧力を持ってるぐらいの人なんだぜ! 
 そんな事を思っている俺を他所にそういえば、と言ってセアラさんは話を続けた。

「マキさんが言ってましたけど、ロンドン武偵局において通り名があるのよね?」

 ほらきたよ。1番聞かれたくないやつ。

「確か———『人間戦車(ヒューマンチャリオット)』だったかしら?」
「ええ……確かそんなのだった筈です……多分……」
「多分?」
「そう言うのにあまり興味が無くてよく覚えていないんです」

 そう言って俺はうやむやにした。
 本当ははっきりと覚えているけどあまり公言したくないからな、このこと。
 このことは置いておくとしてもう一つの質問をしてみるか。

「セアラさん」
「はい?」

 改まって聞いた俺にセアラさんは向き直して返事をした。

「単刀直入に伺います。セアラさんは武装職についていますね?」
「……」

 俺の質問に彼女は黙り込んだ。
 俺はそれを肯定とみなして話を続ける。

「しかも警官や武偵ではない武装職……武装検事か武装弁護士、あるいは———公安警察。この3つのうちのどれかじゃないですか?」

 セアラさんは未だに沈黙を保ったままである。
 ですが、と言って俺は話を続ける。

「最後に残った3つの選択肢の中から消去法でいくと1つだけ消すことのできる選択肢があります。武装弁護士です。武装弁護士でここまでの殺気を持つ人間はまずいないと見ていいでしょう。よって最後に残った———武装検事か公安警察のどちらかと言うことになります」

 もっともどちらに転んでもヤバいことに変わりはないけどね。
 長らく沈黙を保っていたセアラさんが口を開いた。

「さすがね。だいたい正解ですよ」

 あー、今ので理解したけど自分試されてたんですね。

「でも、少し詰めが甘いですよ」

 確かに公安と武検の違いを見抜けないのは俺の詰めが甘いせいかもな……。

「ちなみに私は公安4課の所属です」

 へー、公安警察なんだー……え? 
 公安4課? 嘘でしょ? 
 公安4課とか駄目なやつだよ! 

 公安4課、正式名称『警視庁公安部 公安第4課』は公安警察の中でも異能———対超能力者(ステルス)に特化している課だ。
 4課に所属している人間は基本的に超能力者だって話を聞くけどまさか、ね。

「セアラさんもしかして———」
「はい、超能力者です」

 言い切る前に、しかもYESで返ってきたよ。うん、知ってた。
 しかし、マキが公安の人と知り合いだったなんて驚きだ。
 これはあくまで推測だが、マキはセアラさん以外にも公安に知り合いがいると思う。
 これは、マキに対して変なことしたら公安に消されるかもしれないな……。

「どうかしたの?」

 現実から逃避していた俺の意識は、セアラさんの声で現実に引き戻された。

「いえ。なんでですか?」
「どことなく険しい表情をしていたので」

 あ、マジか。顔に出ていたか。これはもう隠す必要無いだろうね。もっとも、最初から読まれていたと思うが。

「ああ、あまり敵に回したくないなぁと思っただけですよ」
「私をですか?」
「セアラさんもそうですけど、マキの方も」
「確かに、マキさんを敵に回すのは危なそうですね」

 そう言ってお互いに苦笑した。
 多分この人は大丈夫なんだろう、と言うことを改めて認識したところで俺は猛烈な睡魔に襲われた。

「すいません……少し眠らせていただき……ます」

 そう言ったところで、俺の意識は現実と夢の狭間へと落ちていった———





 その後しばらく寝ているが、何となく記憶があるような状況が続いていた(確かレム睡眠の時に起こるものだった筈)。
 それがどれくらい続いたか分からないが、何処からかパン! パァン! と銃声のようなものが聞こえた。
 それに続いて何処かで聞いた声が響いた。

「———みんな部屋に戻れ! ドアを閉めろ!」

 それに続いてこの部屋のドアが閉まる音がした。その直後、飛行機がグラリ、と揺れた。その揺れで俺は完全に覚醒した。
 周りを見ると赤い非常灯が灯っている。ドアの方を見るとセアラさんが立っていた。

「どうかしたんですか?」

 俺はセアラさんに尋ねた。

「落ち着いて聞いて……この飛行機がジャックされたわ」

 ハイジャック……やはりさっきの音は銃声だったのか……! 
 つまり今は、2人いるパイロットは何かされていると考えられる……。

「さっき、部屋を閉めろと叫ぶ声が聞こえましたけど誰が叫びましたか?」

 俺は今の状況を整理するために尋ねる。この飛行機にはおそらく武装職(こっち系)の人間が他にもいる筈だからだ。
 そうでなければあの指示を出すことは出来ない。
 どの武装職なのかを明らかにする事で協力もしやすくなるかもしれないからな。

「確か、武偵高の制服を着ていたと思いますけど……」

 武偵高の制服ということは武偵か。同じ職業で良かったと言うべきかそうではないのか。

「武偵か……」

 取り敢えず、それだけ分かれば十分だ。携帯を取り出した俺は通信科(コネクト)の中空知に電話をかける。

「いったい誰に電話を?」
「ちょっと知り合いに」

 その言葉で理解してくれたらしいセアラさんはベットに腰をかけた。
 3コール目に中空知が電話に出た。

「はい?」
「あ、もしもし中空知?」
「何でしょう?」
「今何か事件とか起きてる?」
「はい、ANA600便がハイジャックされました。それがどうかしましたか?」
「そのANA600便の乗客名簿とかはもう周知してる?」
「今やっています」
「それが終わったら俺の携帯にも送ってくれないか?」

 そういった直後、ガガーン! と雷鳴がした。

「わかり……ズザザ……かんり……しだ……そう……」

 酷いノイズの後電話が切れてしまった。
 ここは航空機の中だ。回線が繋がりにくくなるのは仕方がないことである。
 それを今の雷でやられたのかもしれないな。
 繋がっただけ奇跡かもな。
 俺が通話を終えたことに気が付いてセアラさんが声をかけてきた。

「どうですか?」
「電話が繋がらなくなりました」
「じゃあ、情報は……」
「恐らく受信できないでしょう……」
「だったら、あの犯人をどうやって?」

 そこだ。
 どうやってハイジャック犯を捕まえるか。
 そういえば、人数を聞いていなかったな。

「セアラさん、実行犯は何人でしたか?」
「さっきいたのは、アテンダントが1人だったわ」

 犯人は1人なのだろう。
 だが、それは実行犯というだけであってもう1人いる可能性も視野に入れなければならない。
 しかし問題がある。
 俺自身がこういう事件とは疎いということだ。

 基本的には、地上で戦うことの方が多い。
 また、乗り物でのジャックは片手で数えられるほどしか解決していない。
 しかも、その事件は全て乗客がいないというものだった。

 故に今回の事件は俺が解決出来るのか分からない事件なのだ。
 だが、最善を尽くす事をしなければ何もできない。それは今までの経験でよく分かっている。
 今やるべきことは———

「すいませんがセアラさん、ここで待っていてもらってもいいですか?」
「何をする気なの?」

 セアラさんは深刻そうな面持ちでこちらを向いた。

「犯人の元へ行きます」

 そう言った俺は所持している武器を確認する。
 ベレッタよし。DE(デザートイーグル)よし。弾倉(マガジン)よし。近接用武装よし。

「そんな、無謀すぎるわ! 犯人の目的もわからないのに」

 たしかに無謀かもしれないな。でも、やらなきゃいけないことなんですよ。これは。

「セアラさんの言う通りです。犯人の目的もわからないのに犯人のもとに向かうのは無謀以外の何者でもない。それに加えて、犯人がどんな武器を使うかなどの情報もなく戦況はこちらが圧倒的に不利。でも、何もしないままでいるのは嫌なんですよ。それに———自分はこんなところで終わるわけにはいかないんです」

 そういった俺は、最後の武装を探す。

「セアラさん、自分の荷物はどこに?」

 少し黙っていたセアラさんは口を開き教えてくれた。

「上のラックの中よ」

 言われたところに入っていた荷物の中から2本の刀を取り出した。
 その刀を柄の部分を下にして交差するようにブレザーの下に背負った。

「……気をつけてね」
「はい」

 そう会話を交わした俺は部屋を出た———





 床に点々と灯る誘導灯のみを頼りとして、俺は慎重に1階へと進んでいく。
 1階のバーの入口に近づくにつれて銃声がはっきりとしたものへと変わっていく。
 中で撃ち合いが行われているのであろう。

 すると突然、その銃声が一旦止んだ。
 不審に思った俺は入り口の横の壁———中からは死角となる位置に滑り込もうとした瞬間、うあっ! という声が聞こえた。

 滑り込んだ死角で俺は、武偵手帳にしまってある伸縮棒付きの小型ミラーを取り出した。
 それで中を見ようとした時、中から大声がした。

「アリア……アリア!」

 その声に俺は驚きつつも、急いで部屋の中を確認した。
 見ると中には、血塗れで倒れるアリアとその側にしゃがみ込んだキンジがいた。だが、犯人の姿が見えない。正確にはこのミラーの死角なのだ。
 キンジは、アリアをお姫様抱っこで抱えるとこちらへと走ってきた。

 こちらに気づいた———訳ではないと思う。
 あいつの今の顔を見るに、半分くらいパニクってる筈。
 そんなキンジはアリアを抱えて2階、恐らくアリアの部屋へと向かったのだろう。
 そのキンジの背中に見知った声がかけられた。

「きゃははははっ! ———ねえねえ、狭い飛行機の中、どこへ行こうっていうのー?」

 ベレッタM93Rの安全装置(セーフティー)を外した俺はそれを構えて入口の前へと飛び出し中にいるであろう犯人へと向けた。

「武偵だ、大人しく———」

 そこまで言ったがその先の言葉は続かなかった。
 犯人がこいつだということは予想できていた。それでも、目の前の光景に驚愕してしまう自分がいた。

「……理子!?」
「あれれ〜、シュー君? どうしてこんなところにいるのかなー?」

 不敵に笑いながら問いかけてくる理子に、普段の面影は殆ど無い。
 両手に銃を持ちながら、ツーサイドアップのツインテールでナイフを握っている。
 その光景を見た俺は呟いた。

「……超能力者だったのか、お前」
「くふふ、そうだよ。シュー君はあまりこういうのは驚かないんだね」

 そう言った理子はナイフについた血を舐める。
 あのナイフでアリアが切りつけられた。そのことを物語っている。

「お前、本当に……本当になんなんだよ! 何が目的でこんなことしてるんだ!」

 怒り混じりで、睨みながらそう尋ねた俺に理子は答えた。

「理子は理子だよ。後は目的だっけ?」

 いつもの口調でそういった理子は続けた。

「目的はオルメス4世(・・)———アリアを超えてあたしは、あたしになる!!」

 なんだ、なんの話なんだそれは。
 言ったことがわからないことだらけである。
 しかし、今のでこいつが何者なのかを理解する事が出来た。

「今、アリアのこと『4世』って言ったよな?」
「それがどうかしたのか?」
「この台詞から推測するに、お前も『4世』なんだよな?」

 この質問は地雷だったようだ。

「———今なんて言った?」

 やばいなこれ。ガチで踏んではいけないものだったようだ。

「なんて言ったかて聞いたんだ!!」

 そう叫んだ理子は切りかかってくる。

「!?」

 咄嗟の出来事で対応が少し遅れた俺はなんとかその攻撃を回避するが、ナイフが髪の毛を掠めた。
 俺はそのまま後退して、態勢を立て直した。

「待て、なんでそんなに怒るんだ!」
「どいつもこいつも4世、4世数字で呼びやがって!」

 それか、こいつの怒りの原因は。

「落ち着け理子(・・)。お前は結局何者なんだ」

 名前で呼んだせいか少し落ち着いた理子は答えてくれた。

「さっきも言ったように理子は———」
「そういうことじゃない」

 そう言われた理子は理解したらしい。

「ああ、そういうこと。じゃあ、ヒントをあげるから考えてごらんよ」
「ヒント?」
「フランスの大怪盗って言えばわかるかな」

 そう言って理子はくふふ、と笑った。

「フランスの……大怪盗……まさか!」
「わかったみたいだね〜」
「アルセーヌ・リュパン……!」
「せいかーい! 流石だねシュー君。理子の曽お爺さまは大怪盗アルセーヌ・リュパンだよ。で、理子の本当の名前は理子・峰・リュパン4世」

 マジかよ。
 大怪盗の曾孫かよ。
 なんなんだマジで。
 訳が分からなくなってきた。

「そうだ、シュー君もどう?」

 理子が突然問いかけてきた。

「何がだ?」
「一緒に、イ・ウーに来ない?」
「!?」

 その言葉に俺は衝撃を隠せなかった。
 同時に、こいつを叩きのめしたいという衝動さえ生まれてしまった。
 そんな俺に対して理子は、シリアスな口調で続けた。

「どう、来ない? それだけの実力があれば上を目指せるよ。それにシュウヤ(・・・・)の———」

 そこまで言われた俺は、衝動的に怒鳴っていた。

「いい加減にしろ! 俺にテロ活動しろって言うのか! お前———武偵殺しや、あいつらのやった間宮の里での破壊活動とかをやれって言うのか?!」
「やっぱ言わなくても気づいたか。理子が武偵殺しだってこと」
「ああ、たった今な」

 イ・ウーにこないかと誘われた瞬間に頭の中のありとあらゆる情報が繋がった。それにより理子が武偵殺しだということもわかった。

「そっかー残念だなー。じゃあもう一つ別の質問しようか」
「?」

 俺は首を傾げた。

「———始業式の日、どうして無傷で(・・・)学校に来れたの?」 
 

 
後書き
今回はここまで 
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