| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七十二部第四章 気付きだした者達その二十五

「逸脱しない」
「そして出来ないですね」
「それぞれの役職、組織の権限が分立している」
「民主主義国家の特徴の一つですね」
 幾らそれぞれの権限が強くともというのだ。
「どうしてもな」
「そうだ、だから彼等の掃討もだ」
「シンガポール大統領の権限の中で」
「するだけだ」
 あくまでというのだ。
「そして今回はシンガポール警察及びシンガポール軍の権限で行い」
「中央政府のお話ではないですね」
「中央警察は連合全体に権限がある」
「シンガポールの外にも」
「どうもマフィアは国外に拠点があるか」
「そうした組織もある様です」
「中央政府の世話にはなりたくない」 
 王はこうも言った。
「それはな」
「はい、どうしても」
「恩を売りたくないしだ」
「国内のことはですね」
「出来るだけ国内で収める」
「それがいいですから」
「だからだ」
 それでというのだ。
「シンガポールだけで収める」
「是非共ですね」
「そうする、だからそれだけにだ」
「徹底的にですね」
「攻撃を行うことだ、そして彼等のアジトは全て把握し」
「国外にあれば」
「その国と連携を取りだ」 
 王はさらに話した、話は治安から外交の話にもなった。政治は様々な要素が絡み合うがこの時もそうであった。
「その国にも動いてもらう」
「マレーシア等にもですね」
「そうだ、マレーシアとはな」
「地球にあった時からですね」
「微妙な関係だが」
 シンガポール独立からだ、元々はマレーシアとシンガポールはイギリスの植民地でマレーシアが独立したがそのマレーシアからシンガポールが離脱する形で独立したのだ。そしてシンガポールの水等をマレーシアが供給していたのだ。
 そうした関係であり今はシンガポールは水も食料もエネルギーも全て保有している星系から手に入れているがだ。隣国同士であるのは変わっていなくてだ。
「どうもな」
「今もですね」
「関係はだ」
「悪くはないですが」
「友好的かというとな」
「違いますね」
「微妙だ」
 そうした関係になるというのだ。
「衝突もある」
「今は何もないですが」
「協力してことにあたるにはな」
「慎重な配慮が必要ですね」
「それがないとだ」
「揉める原因になりますね」
「そこが問題だ」
 マレーシアとのことはというのだ。
「だからだ」
「そこは注意して、ですね」
「進めていこう」
「外交の話にもなるのなら」
「そこはな。しかし犯罪者というものは」 
 マフィアだけでなくというのだ。
「総じて悪賢いな」
「はい、愚かな犯罪者もいますが」
「おおむね狡猾でだ」
「悪賢いですね」
「憎らしいまでにな」
「悪事ばかりしていますので」
「悪事についてはだな」 
 まさにそのことについてはというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧