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オズのキャプテン船長

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第十一幕その十

「それでな」
「どの作品が上演されることも」
「忘れておる」
 そうだというのです。
「今そのことを残念に思っておる」
「どの作品が上演されるか知らないので」
「残念なことにな」
 まことにとです、リンキティンク王は落胆して恵梨香達にお話しました。
「これから上演される作品を知っておればよかったが」
「真夏の夜の夢ですよ」
 ボボ王子がリンキティンク王を助けて言ってきました。
「あの作品です」
「おお、あの作品か」
「王様のお好きな作品の一つですね」
「うむ、賑やかでな」
「それでハッピーエンドなので」
「大好きじゃ」
 王様は王子ににこにことして答えました。
「シェークスピアは悲劇が多いがのう」
「喜劇もあって」
「悲劇は観たことがない」
 一度もという言葉でした。
「シェークスピア以外もな」
「そうですよね」
「あらすじをちらりと聞いただけでな」
 悲劇はというのです。
「わしは駄目じゃ」
「そして喜劇は」
「大好きじゃ」
「シェークスピアにしても」
「観ていて笑えてな、結末もな」
「ハッピーエンドで」
「そうした作品が大好きでじゃ」
 それでというのです。
「今も楽しみじゃ」
「では笑顔で観ましょう」
「そして笑顔で観終わるぞ」
 もう腹を抱えて楽しそうに言う王様でした。
「まことにな」
「それでは」
 ボボ王子も応えてでした、皆でお菓子を食べてジュースを飲んででした。楽しく過ごしはじめました。そのうえで。
 そしてです、劇を観ながらでした。恵梨香は今自分達が食べているお菓子についてこんなことを言いました。
「ケーキもクッキーもシュークリームも」
「どれもじゃな」
「美味しいですね」
「お菓子の牧場で採れたものでな」
「あそこで、ですね」
「今日も美味いわ」
 笑顔で言う王様でした。
「この通りな」
「あそこのお菓子は本当に美味しいですね」
「そうであろう、ではな」
「これからですね」
「楽しく食べてじゃ」
 そしてというのです。
「ジュースやお茶も飲んでな」
「紅茶も素敵な味ですね」
 恵梨香はストレートティーも飲んで言いました。
「こちらも」
「それは紅茶の井戸からな」
「汲んだものですか」
「そうじゃ、それこそ汲めばな」
「美味しい紅茶がですね」
「どれだけでも湧き出て来てな」
 そしてというのです。
「飲めるのじゃよ」
「素敵な井戸ですね」
「他にオレンジや林檎のジュースもあってな」
 王様はさらにお話します。
「葡萄や桃な。コーヒーやココアもあるぞ」
「本当に色々ですね」
「それでわしは今はな」
 にこりとして言う王様でした。
「こうしてじゃ」
「ココアを飲まれていますね」
「ココアの井戸から汲んだな」
 まさにそれをというのです。
「飲んでおる。あとわしの国の水道はな」
「何かありますか?」
「自然と甘い水が出る」
 そうだというのです。 
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