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レーヴァティン

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第百二十六話 湖の征伐戦その一

               第百二十六話  湖の征伐戦
 英雄は安芸を掌握し山陽を完全に手に入れてからだった。次の行動に移ることにした。その行動はというと。
 瀬戸内の海賊達のことだった、この浮島でも瀬戸内は多くの島がありそこに海賊達が拠点を設けていた。 
 その海賊達の中には英雄達に従う者も出て来た、だが。
「大小幾つかの海賊達がか」
「そうだ、従うどころかな」
 幸正が英雄に岡山城で話した。
「戦おうとしている」
「俺を主と認めずにか」
「中にはな」
 海賊達の中にはというのだ。
「自分達がこれまで通りだ」
「独自の勢力としてか」
「自立しようと考えている」
「そうした者達もいるか」
「これがな」
「そうか、ならだ」 
 幸正の話を聞いてだ。英雄は述べた。
「決めていた通りにだ」
「そうした海賊達はだな」
「軍勢を送ってな」
 そのうえでというのだ。
「征伐する」
「そうするな」
「そしてだ」
「瀬戸内はだな」
「完全に我等のものとする」
 今このことをだ、英雄は強い声で告げた。
「そうする、今からな」
「では水軍を出すか」
「水軍の一部は九州への備えに置くが」
 それでもというのだ。
「主力はな」
「瀬戸内に向けてか」
「海賊達を降す」
 戦い倒してというのだ。
「そうする」
「わかった、では水軍はだな」
「この備前の港に集結させ」
 そうしてというのだ。
「それに陸の軍勢も乗り込ませてな」
「出陣するな」
「俺達もだ」
「そうしてだな」
「戦う、海賊達はただ強いだけではないな」
「地の利、いや湖の利か」
「それもあるな」
 英雄はその目を鋭くさせて彼に幸正に問うた。
「そうだな」
「それだけに手強い」
「だからか」
「俺達も出る、この城には十万の兵をこのまま置く」
「そうしてだな」
「今はそれで抑えとしてだ」
「湖の方にはか」
「俺達全員が行く」
 即ち出陣するというのだ。
「そうして戦う」
「そうするか」
「敵は地の利もあるしだ」
「強いからだな」
「俺達が精兵と共に行き」
 そうしてというのだ。
「戦い倒す」
「そういうことだな」
「ではいいな」
「わかった、ではな」
「出陣だ」
 強い声で言ってだ、英雄は岡山城から出陣を命じた。そうして自ら港に精兵達と共に出陣してだった。
 船に乗り瀬戸内に出てだ、湖を見回して言った。 
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