| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

麗しのヴァンパイア

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第百八十四話

               第百八十四話  飲んでから 
 父は娘達に焼酎の瓶を一本完全に空けて顔を真っ赤にさせた状態になってからこうしたことを言った。
「飲む日は考えるんだ」
「っていうと?」
「いつも飲んだら駄目なの」
「飲み過ぎは身体に悪いんだ」
 まずはこのことから話した。
「それに次の日仕事だとな」
「そういえばお父さんってね」
「飲む日はいつも休日の前ね」
 華奈子と美奈子はここでまた二人で顔を見合わせて話した。
「次の日お仕事だと飲まないわ」
「いつもそうしているわね」
「お父さんは飲む時はかなり飲むからな」
 それでというのだ。
「ワインだったら二本空けるしな」
「だからなの」
「次の日はお休みでないと飲まないの」
「二日酔いになっているからな」
 それでというのだ。
「次の日の朝は絶対に」
「それでなのね」
「いつも飲む日を考えているの」
「そうだ、身体と仕事のことを考えてな」
「成程ね」
「飲む時は考えないといけないのね」
「そしてな」
 父は娘達にさらに話した。
「飲んだらすぐに寝る」
「そうしないといけないの」
「飲んだら」
「そうだ、酔っていると何をするかわからない」
 それでというのだ。
「もうすぐに寝るんだ」
「お酒を飲んだら」
「そうしないといけないの」
「お父さんはそうしている」
 他の人は知らないが、というのだ。
「だからお父さんも歯を磨いて寝るな」
「いつも十二時位まで起きてるのに」
「今日は九時で寝るのね」
「そうだ、お酒を飲む時はとにかく気をつけるんだ」
 父は娘達に飲んだ後で話した、そうして自分が言った通りに。
 洗面所に向かっていって歯を磨いた、華奈子はその状況を見て美奈子に考える顔で話した。
「お酒飲むのも大変?」
「お父さん色々言ってたわね」
 二人でこうしたことを話した、二人から見る限り酒を飲むことには色々と条件がいるものであった。


第百八十四話   完


                    2019・8・9 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧