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麗しのヴァンパイア

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第百八十二話

              第百八十二話  アルコールは
 錬金術を得意としている亜美が赤音にこう言ってきた。
「けどお酒って魔法にも使うで」
「あっ、そういえば」
 言われてだ、赤音も思い出した。
「先生達がお薬に入れたりするわね」
「そやろ、それでお酒にはアルコール入ってるやん」
「あれで酔っぱらうのよね」
「このアルコールもな」 
 これ自体もというのだ。
「魔法でよお使うし」
「錬金術とかに」
「うち錬金術好きやから」
 それで得意としているのだ、亜美も好きこそものの上手なれという言葉のままに生きているのである。
「それでな」
「錬金術のことも詳しいわよね」
「アルコールの使い方も知ってるし」
「それでお酒にも入っていて」
「うちは別にお酒はあかんと思ってへんわ」
「アルコールが入ってるからなのね」
「それで魔法にも使えるさかい」
 特に錬金術にというのだ。
「それでな」
「そう言われるとね」
 赤音は亜美のその言葉に頷きつつ言った。
「お酒も悪いことばかりじゃないのね」
「魔法に使う分にはええんちゃう?」
「飲んだらよくなくても」
「まあ実際うち等まだ子供やから」
 それでとだ、亜美はこうも話した。
「そら飲むことはな」
「駄目よね」
「まだな、けどあまり邪険にするのも」
「身体によくないからって」
「飲んだらあかんだけで」
 亜美もこう考えてたいた、酒は飲むとよくないとだ。
「けど魔法に使うなら」
「いいものね」
「特に錬金術にな」
「そういえばアルコールランプもね」
 華奈子はこちらの話をした。
「あるしね」
「そうね、あながち悪いことばかりじゃないわね」
「そうよね」
「お酒といってもね」
「どうして大人の人達飲むかわからないけれど」
「それでも悪いことばかりじゃない」
「魔法に使えるならそうでしょ」
 華奈子は亜美と大体同じことを言った。
「まあ何で飲むといいかわからないけれど」
「それはどうしてもよね」
 このことには誰も異論がなかった、七人共子供なのでまだ酒のことがわかっていない故のことである。


第百八十二話   完


                   2019・8・1 
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