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八条学園騒動記

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第五百三十四話 宇宙の旅その四

「その女性議員はな」
「それだけでわかるな」
「うん、どういう人かね」
「人権人権って五月蠅くてな」
「それで他の人を色々糾弾するけれど」
「自分には徹底的に甘い」
「そうした人だね」
 連合ではプロ市民とはそうした輩だと考えられている、またその活動資金や生活費の出所も怪しいと言われている。
「確かにその新聞記者と同じだね」
「そうだよな」
「自分に甘く他人に厳しい」
「モラルが全然ないな」
「まさに同類」
「同じ穴の貉か」
「左様、だから不倫をしてな」
 そしてというのだ。
「その結果じゃ」
「刺されてか」
「死んだんだね」
「左様、その女性議員は捕まった」
「殺人だから当然だな」
「言うまでもないね」
 二匹もこのことについては驚かなかった。
「そうならない方がおかしいよ」
「そうだよな」
「そして今裁判中だが無罪を主張しておる」
 そうなっているというのだ。
「自分はやっていないと言ってな、しかし目撃者も証拠も揃っていてな」
「言い逃れは出来ない」
「そうした状況だね」
「その前から黒い噂があった」
 こうした議員の常でというのだ。
「収賄やら詐欺やら犯罪組織との関係とかな」
「プロ市民系政治家の常だな」
「何でかそうした人異様に多いよね」
「しかもそういう奴女の政治家に多いよな」
「男の人よりもね」
「それは二十世紀からじゃな」
 博士は二匹に落ち着いた声で答えた。
「その終わり頃からじゃ」
「ああした奴出て来たんだ」
「政治家の人に」
「うむ、そしてじゃ」
 そのうえでというのだ。
「あの様にな」
「悪事働いてるんだな」
「正義面して」
「市民派、庶民派というがじゃ」
 その実はというのだ。
「己のことしか考えぬ小悪党に過ぎぬ」
「やっぱり小悪党かよ」
「博士が嫌いな」
「そうじゃ、政治家は能力によるが」
 これが一番要素だが、というのだ。
「その能力はなくな」
「悪いことだけする」
「自分のことしか頭にない」
「そんな奴じゃ、まあ世間のダニが二匹いなくなったと」
 博士はゴミについて語る声で語った。
「ネットでは喜ばれておる」
「というか博士に殺される人が二人減ったな」
「二人共どう聞いても小悪党だし」
「それはよかったな」
「博士って滅茶苦茶するしね」
「滅茶苦茶ではない、趣味じゃ」
 博士は二匹に平然として答えた。
「わしのはな」
「そう言うのが博士だな」
「殺人が趣味とかね」
「しかもその殺し方が酷いからな」
「実験とかにも使うしね」
「何度も言うが生きてても無駄な奴はわしの楽しみの糧になるべきじゃ」
 全く何も動じていない言葉だった。 
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