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星河の覇皇

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第七十二部第二章 アウトカースト政府その五

 連合中央政府外相であるカバリエもだ、マウリア大使館から来た報告を読んでそのうえで地球の外務省から言った。
「そうだったのね」
「はい、アウトオカースト層は一千億いまして」
「産業もかなりで」
「我々の予想をです」
「三倍以上は超えていたのね」
「そうでした」
「千億もいるとは」
 カバリエも予想していなかったことだ。
「三百億どころか」
「まさに予想以上ですね」
「ええ」
 その通りだとだ、カバリエは答えた。
「私にしてもね」
「外相もですか」
 報告をしたスタッフが応えた。
「そこまでとはですか」
「思っていなかったわ、噂は聞いていたけれど」
 マウリアのアウトカースト層が一千億いるかも知れないというそれをだ。
「けれぢね」
「まさか、ですね」
「まずいないと思っていたわ」
 そうだったというのだ。
「本当にね」
「そうでしたか」
「そしてそれは」
「はい、私もです」
 そのスタッフもだった。
「まさかです」
「そこまでの数とは」
「想像もしていませんでした」
 そうだったというのだ。
「そして社会もです」
「政治システムも」
「情報を聞きますと」
「相当なものね」
「まさかです」
「ここまでのものとは」
「思ってもいませんでした」
 こうカバリエに話した。
「存在すらわかっていませんでしたし」
「その政府がね」
「あさこまで整っているとは」
「私もよ」
「素人ではないですね」
「高度に合理化、効率化された」
「優れた統治システムです」
 アウトカースト層のそれはというのだ。
「マウリア政府と遜色のない」
「貨幣の管理まで整っている」
「そしてインフラの政策もしっかりとしている」
「そうした政府ね」
「全くですね、ただ」
「それでもよね」
「細部、電力の違い等があり」
 それでというのだ。
「そのままスムーズにマウリア社会への編入は」
「難しいわね」
「細部、重要な部分も含めてです」
「表の社会との違いがあるわね」
「ですから人口、総生産に反映されましても」
「完全な統合まではね」
「時間がかかりそうですね」
 こうカバリエに述べた。
「およそ二十年でしょうか」
「おそらくそれ位ね」
「それだけの歳月を経てです」
「統合は進められるわね」
「そうなりそうですね」
「連合は全て一つにしています」
 統治システムはだ、当然その中には度量衡や貨幣もだ。公用語や文字もでありそういったものは全て統一されている。ただし各国の言語は存在している。 
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