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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)

作者:あちゃ
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王家の墓

<イシス>

「え゛!?奥さんが居るのに私の事ナンパしたの?」
謁見の間に側近達のざわめきが広がる!
「う~ん…まぁ…ね!美人に逢ったら口説けって家訓だから!」
「き、貴様!女王様に変な事はしてないだろうな!?」
一番偉そうな大臣がリュカの胸ぐらを掴み問いつめる。

「変な事などしていない!普通にエッチしただけだ!3発程…」
真面目な顔で言い放つ!
「なぁ………!!」
大臣は大きく口を開けて絶句する。

「やっぱりリュカには責任を取ってもらいたいわ!そうでしょ…」
「結婚は出来ん!愛人で良ければOKだけど…ただ、女王を辞める事!必須条件ね」
どう考えても条件を提示できる立場ではないのに、何故か偉そうな男だ。
「う~ん…今、私が辞任したらイシスが混迷するのよねぇ…でもリュカの愛人にはなりたいなぁ…」
「「「「じょ、女王様!!」」」」
家臣の皆さんが泣きそうな声で叫ぶ!

「冗談よ!残念ではあるけど、女王を辞めるわけにはいかないわ!」
「で、ピラミッド探索許可は貰えるのだろうか?」
リュカは悪びれもせず、何時もと変わらぬ口調で許可をせがむ。
間違いなくイシスのお偉いさん方を敵に回しただろう!
「ええ!勇者アルルとその一向に、ピラミッド探索許可を与えます。ピラミッド内で入手したアイテムは、自由に使って下さい。バラモス討伐に役立てば幸いです」
「ありがとう」



<ピラミッド>

「何や!?アイテムは自由に使って良い言うといて、ダンジョン内の宝箱はカラやん!あの女、何もないの分かってて言うたんちゃうか?」
エコナはピラミッド内で見つけた宝箱を無造作に開け、不機嫌な声で愚痴をまき散らす!

「そりゃそうだろ!王家の墓って言ったら、財宝が沢山ある物だと誰もが思ってるよ!こんな入口付近に残ってるわけないって!」
「ほな『アイテムは自由に使ってぇ~』とか言うなや!!期待してまうやん!!」
ウルフの冷静なツッコミに、一層ご立腹のエコナ…

「そんな事を俺に怒るなよ!それに、奥の方の超危険な場所の宝は、残ってるかもしれないだろ!女王様はその事を言ったのかもしれないだろ!入口付近如きで結論出すなよ!あと俺に八つ当たるなよ!」
まだまだ女の扱いが雑である…

エコナとウルフが口論をしていると、珍しく大人しくしていたリュカがポツリと囁く様に喋る出す。
「宝箱を不用意に開けない方がいいよ…王家の墓って言ったら、トラップが満載だろうから…危険だよ。それに僕達の目的は『魔法の鍵』だろ!墓荒らしみたいな事するの止めようよ。お亡くなりになった方に失礼だよ…」
「何言うてんねんリュカはん!?女王自ら許可したんや!墓荒らしにはならんて!平和の為に使う事こそが、女王の願いや!その思い、しかと汲んでやろうやないの!」
「勝手だなぁ」
そしてリュカは、また大人しくなった…

普段なら、陰気なダンジョン内では歌い出すはずなのに、終始付近を警戒し歩いている…
モンスターの出現率も上がらず、本来はこれで当たり前なのに、何故だか不安が増すアルル。
「あの…どうかしたんですかリュカさん?何か心配事でも………?」
「ん?あぁ…ちょっと………」
「何や、今更王位が惜しくなったん?」
「ううん、そんなんじゃないよ…ただ、僕…アンデット系、嫌いなんだよね!」
「はぁ!?アンデット系が嫌い?」
怪訝な表情で聞き返すウルフ。

「此処…お墓でしょ!出てくるモンスターってアンデット系でしょう!ぼく、アンデット系には近付きたくないから、危なくなっても助けないからね。危なくならないでね!」
「何だよ!そんなの何時もの事じゃん!何時も戦闘には参加しないじゃん!アンデットとか関係ないじゃん!」
「………まぁ、そう言う事だから…妙な仕掛けに引っかからない様に注意して進もうよ」



「またカラや!」
リュカが注意する様に言ったにも拘わらず、宝箱を開けまくるエコナ。
ピラミッドを奥へ進みつつ、目に付く宝箱は全て開ける。

「お!?あっちには3つも宝箱があるやん!今度こそ何か入ってるかも!」
一人小走りで3つの宝箱に近付くエコナ…
「まったく…あれが商人魂…なのかしら?」
アルルは勝手な行動をするエコナに呆れながら、はぐれない様に彼女の元へ近付く。

同じくエコナの元へ進むリュカは、周囲の異様さに気付き警戒し始めた…
「エコナ…気を付けろ!何かヤバイぞそれ!」
「何が?…またカラやで!?」
リュカの忠告を気にせず、さっさと宝箱を開け始めたエコナ…しかし、2つ目の宝箱に手をかけた瞬間、宝箱が自ら動きエコナに襲いかかってきた!

「キャー!!!」
それは鋭い牙を携えた『人食い箱』である!
人食い箱の牙が宝箱を開けようとしたエコナに襲いかかる!

(ガシュ!!)
肉を裂く鈍い音が響き、エコナの顔に真っ赤な血しぶきが飛ぶ!
しかし、その血はエコナの物ではない!
いち早く異変に気付いたリュカの血だ!
リュカはエコナに噛み付こうとした、人食い箱と無防備だったエコナの間に左腕を入れ、エコナの変わりに人食い箱の攻撃を受けている。

「痛いだろ!コノヤロー!!」
リュカは人食い箱ごと腕を壁に叩きつけ、噛み付いた人食い箱を叩き壊す!
「怪我は無いエコナ?」
人食い箱がコナゴナになったのを確認すると、へたりこむエコナに近寄り優しく問いかける。

「ウ、ウチは…へ、平気や………それよりリュカはんの方が怪我してるやん!」
リュカの左腕から滴る血を見て、血相を変えるエコナ。
アルル達も、泣き出しそうな表情でリュカに近付く!
「そんなに心配しないでも大丈夫だから。………ベホイミ………ほら」
傷口の塞がった左腕を見せるリュカ。

そんなリュカに抱き付き、泣きながら謝るエコナ。
「ごめんなさい!リュカはんが注意してくれたんに…ウチ…ウチ…」
「うん。これに懲りたのなら、宝箱を開ける時は注意して開けようね。一人で先走らない事!」
エコナの頭を優しく撫で、隊列を乱さぬ様注意を促す。


「でも何で危険だって分かったの?」
ウルフがリュカに疑問をぶつける。
「うん。見てごらん…此処の宝箱の周りには、人骨が沢山落ちてるだろ。他の宝箱の周りには無かったのに…だから、此処で死ぬ人が多かったんだと思ってね…案の定、こんな事になったけどね」
「さすがリュカさん!凄いです!格好いいです!」
ハツキがリュカに抱き付き、褒め称えてる!

「そう言う状況の変化を、見逃さない事が重要なんだね!」
ウルフも瞳を輝かせ、リュカを師と仰ぐ!
「そうだぞウルフ!常日頃から変化に気付ける様にするんだ!」
「はい!」
「特に女の子は直ぐ髪型とかを変えるからね…変化に素早く気付き、褒めちぎるんだ!そう言う細かい事に気付く男はもてる!」
「はい!!」
最早、旅の仲間というより、師匠と弟子の関係になりつつある。
ウルフの未来はある意味明るい!



 
 

 
後書き
リュカを師事するウルフ…
これでいいのだろうか? 
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