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レーヴァティン

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第百十八話 古王国その一

               第百十八話  古王国
 久志達は今度は十二万の軍勢を連れて浮島の地中湖南岸東部を進んでいた、当然ながら多くの馬や獣達も共にいる。
 その軍を見てだった、留奈は久志に言った。
「ここに来てさらにね」
「増えたよな」
「十二万になるなんてね」
「やっぱりカルタゴと南岸西部を領有してな」
 それでとだ、久志は留奈に応えた。
「その分な」
「数が増えたね」
「ああ、カルタゴの歩兵にな」
 水軍もである。
「それでヌミディアの軽騎兵もな」
「入ったからね」
「その分な」
「数が増えたね」
「ああ、それに兵種もな」
 ただ数が増えただけでなくだ。
「その軽騎兵も入ってな」
「厚みが増したわね」
「これまでも騎兵は持っていたけれどな」
 それでもと言うのだった。
「重騎兵でな」
「軽騎兵はなかったからね」
「そこでな」
「軽騎兵も入ってな」
「戦力に厚みが出たな」
「いい感じでな、だからな」
 久志は留奈に笑顔で話した。
「数が増えただけじゃなくてな」
「兵種も増えたからね」
「そこも使ってな」
「戦っていくね」
「これからはな、古王国を降せば」
 それからのこともだ、久志は話した。
「南岸全部の国力も手に入るんだ」
「半島だけじゃなくてね」
「これは大きいからな」
 だからだというのだ。
「絶対に古王国もな」
「降すね」
「そうするな、これから」
「それじゃあね」
「まずは諸都市を一つ一つ占領していくな」
 こう言ってそしてだった、久志は軍勢を東に進ませていったがそこでもだった。
 多くの都市や村が戦う前に降っていった、久志はその状況にこんなことを言った。
「大きな勢力になるとな」
「うん、戦う前からね」
「勝てないと思うってのはな」
「今回もだね」
 剛が久志に応えた。
「そうなってるわね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「いや、何か思ったよりもね」
 剛はこうも言うのだった。
「戦にならないでね」
「仲良く進んでいけるな」
「思った以上にね」
「いい流れにしてもな」
「戦にならないことはいいことにしても」
 それでもと言う剛だった。
「拍子抜けすることはね」
「事実だな、けれどやっぱりな」
「戦にならないことは」
「本当に最善だよ」
「そうだね、じゃあね」
「このままだな」
「まずは古王国との境までね」
「進むか、そして古王国にも使者を送るけれどな」
 ここでだ、久志はこうも言った。 
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