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星河の覇皇

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第七十一部第五章 組み入れその二十五

「完全な失政です」
「それも致命的なな」
「あってはならないことです」
「連合ではな」
「それはそのまま政治家への糾弾にもなります」
 それに直結する話であるというのだ。
「間違いなく」
「その通りだな」
「連合は市民の国ですから」
「軍隊も市民の軍だ」
「王の軍隊でも党の軍隊でもありません」
 そうした軍隊もかつては存在していた、時代が経つと共に軍隊のタイプも変わっていて軍隊も然りであるのだ。
「決して」
「あくまで市民の軍隊だ」
「国家の主権者である市民の」
「ですから」
 それでというのだ。
「それはあってはないません」
「若しあればな」
「その時の政権は倒れますね」
「確実にな」
「ですからこれまでそうした命令が出たことはな」
「軍隊が進んで攻撃したこともです」
 その両方共がというのだ。
「連合ではありません」
「巻き込んでしまったことはあってもな」
「これは幸いなことでもあります」
「まさにな、しかしサハラではあったな」
「ままにして」
「あの国では一般市民への攻撃もだ」
 千年の戦乱の中でだ、何しろ今の二国の状況になるまでサハラは戦闘がなかった日は一日としてなかった程だ。
 その中でだ、一般市民への攻撃命令が出たこともだ。
「あったからな」
「実際に」
「そしてだ」
「多くの犠牲が出ていますね」
「その時はな」
「惑星への無差別攻撃もです」
 それもなのだ。
「ありましたし」
「そうだったな」
「多くの犠牲が出てきました」
「独裁者が怒りを爆発させて叛乱が起こった星を殲滅したこともあった」
「一般市民も含めて攻撃しろと言って」
「そしてだったな」
「はい、叛乱勢力は消滅しましたが」 
 本来の攻撃目標である彼等もだ。
「しかしです」
「その星の一般市民もな」
「皆殺しになりました」
「まさにペット一匹に至るまでな」
「それは許されないことです」
 絶対にとだ、八条も言った。
「何があろうとも」
「全く以てな」
「まるでティムールの様な殺戮でした」
 敵の都市を占領した時にその都市の住民を皆殺しにしただけでなく犬や猫、鼠一匹に至るまで首を刎ねその首でピラミッドを造っていたのだ。当然都市も徹底的に破壊した。
「この話は」
「サハラでも非道だと批判されているな」
「叛乱勢力だけを攻撃するならともかく」
「市民まで巻き込むとはな」
「一気に攻撃し」
 そしてだったのだ。
「消し去りました」
「惑星を艦隊で囲んで無差別攻撃か」
「それはあってはなりません」
「まさにな」
「その通りでして」
「非道な作戦もだ」
 それもだった。 
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