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八条学園騒動記

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第五百二十六話 教師の資質その六

「どうにもなりません」
「向上心が見られないからですね」
「そして気付きもしない」
「それではですか」
「そう言われても仕方ないです」
 月給泥棒と、というのだ。
「そうした先生もいますね」
「公立ですと。ですが今は」
「今は、ですか」
「流石にあまりにも酷いので」
 生徒達から授業の評判があまりにも悪いからだというのだ。
「数学の授業を外されたそうです」
「不適格ですか」
「そう判定されて」
「むしろ何年も教鞭を取れた方が不思議ですね」 
 ミンチンが思うにだ。
「それこそ」
「そうですね、私もです」
 マリアにしてもだった。
「今思いますと」
「そこまで無能で鈍感な先生が」
「公立ですと」
「そうした先生が残ることもですね」
「有り得るということでしょうか」
「公務員ですと」
 この時代は教師の行いについて厳しくてもだ、流石に二十世紀後半から二十一世紀前半までの日本の教育界の様にはいかない。そこまでいくと腐敗しきってしまってどうにもならなくなってしまうからだ。
「どうしても」
「そうしたこともですね」
「有り得るのでしょうか」
 無能な教師が学校に残ることがというのだ。
「それは」
「国や地域によっても違うでしょうし」
「公務員への待遇ですね」
「それがです」
「そのせいでそうした先生が長く残っていましたか」
「はい、ただそれは」
 公務員という形で無能な教師が学校に戻ることはというのだ。
「学生さんにとっては迷惑です」
「まさにその通りですね」
「無能な教師に」 
 それにというのだ。
「人格や行動に問題がある教師がいれば」
「学生さんが被害を被りますね」
「はい、中には暴力教師もいて」
 そしてというのだ。
「学生さんに暴力を振るいますね」
「いますね、そうした先生も」
「一般企業なら懲戒免職です」
 そうした教理はそうなるいというのだ。
「確実に」
「理由はどうあれ暴力を振るっては」
「それはもう表の社会の人の行いではないです」
「ヤクザ屋さんの行動ですね」
「はい、ですから」
 一般企業ではというのだ。
「懲戒免職が普通です」
「そうなりますね」
「普通公務員でも」
「懲戒免職ですね」
「ですが学校の先生の社会は」
 こちらはというのだ。
「どうしても」
「それが庇われるというか」
「学校という閉鎖的な社会で隠蔽され」
「問題として表面化しないですね」
「その結果ですね」
「無能な教師、暴力教師が残る」
「そして問題を起こします」
 そうなってしまうというのだ。
「そこから言われることは」
「いい鉄は釘にならないですね」
 マリアから言った、かつてはこの後はいい人は兵隊にならないだったがこの時代の連合ではそうなったのだ。
「まさに」
「はい、真面目な先生が多くても」
「そうした先生が淘汰されないことも事実で」
「ヤクザ屋さんも犯罪を犯せば捕まります」
 犯罪を生業としている彼等もというのだ。 
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