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星河の覇皇

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第七十一部第四章 引き継ぎその四十三

「決断した、やはりこの国にいたい」
「連合に」
「その様にですね」
「そうだ、暮らしやすい」
 連合はというのだ。
「だからこそな」
「サハラとは全くですね」
「技術や文明の発展が違いますね」
「数百年の違いがあるといいますが」
「全く以て」
「だからな、この国にいたくなった」
 連合の暮らしやすさ故にというのだ。
「家族もそう言っているからな」
「私の妻や子供達も」
 幕僚の一人がここで言った。
「そう言っています」
「私の妻も」
「子供達はサハラに戻りたくないそうです」
「私の家では両親が」
「妹の家族は連合市民となりました」
「難民はなくなる可能性が高い」
 サハラからのそれはとだ、サチフも言った。
「これからはな」
「サハラが統一されて平和になり」
「そしてですね」
「いよいよですね」
「難民である我々の帰国が、ですね」
「現実味を帯びますね」
「そうなるからな」
 それ故にというのだ。
「我々もだ」
「決断しなければなりませんか」
「サハラに戻るか連合に残るか」
「そのことをですね」
「決めるべきですね」
「そうだ、そして私は決めた」
 サチフ自身はというのだ。
「残る」
「そして我々もですね」
「やがてはですね」
「決断の時が迫っている」
「そうですね」
「その通りだ、諸君等も決めてもらう」
 その可能性が高いというのだ。
「その時が来ればな」
「わかっています」
「このことは」
 彼等も応えた、連合の中でこうした決断を迫られている者達もいた。彼等は新たな担当宙域に向かう中でそうしたことも話していた。 
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