星河の覇皇
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第七十一部第四章 引き継ぎその二十二
「強過ぎてな」
「この中ボスよりもな」
「遥かに強いからな」
「どうしたものか」
こうしたことを話しながらだ、彼等はプレイを見た。中ボスも確かに強かったが彼は無事に一本も取られずに倒した。
倒してだ、彼は言った。
「いよいよな」
「ラスボスだな」
「遂にここまできたな」
「詐欺みたいに強いけれどな」
「一本も取らせずに倒せるか?」
「それが出来るかだな」
「やってみるな、俺このゲームやり込んでるんだ」
彼はそこから来る経験も言った。
「だからな」
「それならか」
「やってやるか」
「一本取られずに」
「そうしてやるか」
「ああ、やってやるな」
こう言ってだ、何とかだった。
まずは一本先制した、しかし彼は自分のキャラのその状況を見て言った。見れば体力が三分の一にまで減っている。
「随分やられたな」
「これまでどの相手もあっさり勝ってきたのにな」
「流石に相手が相手だからな」
「今回はそうはいってないな」
「結構やられてるな」
「三分の一位だな」
残り体力はというのだ。
「相手の攻撃力高いしな」
「一撃一撃がきついからな」
「だから結構やられたな」
「勝ったにしてもな」
「何とかな」
彼も言う。
「けれど一本は一本だ」
「残り一本な」
「あと一本取ったら勝ちだな」
「ノーミスでクリア達成」
「それが出来るな」
「やってやる」
彼は強い意気込みを見せてだ、同僚達に誓った。
「最後の最後な」
「ああ、やってみろ」
「ここまできたんだからな」
「じゃあ勝て」
「最後もな」
「そうしてやるな」
こう言ったうえでだ、実際にだった。
彼は最後の戦いにも赴いた、そして。
攻めていく、しかし敵は先程よりも強く体力を失っていった。優勢なのは明らかに敵の方であった。だがそれでもだった。
彼は敵の隙を見て勝負に出た、まずは飛び大キックを入れて。
超絶的な難易度で知られる連続技を繰り出した、それも必死に技のコマンドを入力した。そして最後の一撃を決めた時に。
ラスボスは吹き飛んだ、彼はそれを見て言った。
「勝ったな」
「ああ、そうだな」
「御前の勝ちだ」
「そうなったな」
「よかったぜ」
こう同僚達に言った。
「最後決まってな」
「さっきのが決まってないとな」
「負けてたかもな」
「あの難しい連続技よく決めたな」
「それも完璧に」
「ああ、今のはな」
それこそというのだ。
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