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星河の覇皇

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第七十一部第三章 小国出身者その一

                 小国出身者
 サハラ義勇軍のサチフ大将は掃討作戦の後は治安確立の為指定された宙域に彼が指揮する軍団を展開させていた。
 そうさせつつだ、彼は司令部になっている乗艦の艦橋で言った。
「後はだ」
「はい、今は港や基地を建設中です」
「そこに艦隊も入ることになります」
「そしてそのうえで」
「今後はです」
「その湊や基地にだな」 
 サチフは軍団の幕僚達に言った。
「今後は連合軍が入るな」
「我々も正規軍もですね」
「この宙域を受け持つ軍はですね」
「今現在建設中の港や基地に入り」
「働いていきますね」
「そうなっていくな、それでだが」
 サチフはさらに言った。
「一つ気になることは」
「はい、何でしょうか」
「一体」
「何かありますか」
「司令としましては」
「いや、この辺りだが」
 彼が率いる軍団が治安確立を担当している宙域はというのだ。
「もう海賊やテロリストはいないか」
「はい、全くです」
「もう掃討されていてです」
「存在していません」
「最初の掃討作戦の後で」
「そうだな、そのお陰でだ」
 最初の段階で敵を掃討出来てというのだ。
「今も楽だ」
「担当の宙域を隅から隅まで調べています」
「哨戒艇を出して」
「そして探していますが」
「もうそうした存在はいません」
「海賊やテロリストは」
 そしてカルト教団の者達もだ。
「市民の方々にも話をしてです」
「連合政府に入ることを了承してもらっていますし」
「そちらの治安確立もです」
「順調です」
「連合市民となった場合の特典を話すとな」
 ついこの前まで不法出国者と呼ばれていて今は連合市民に新たに加えられていっている彼等はである。
「素直に入ってくれているな」
「そうですね、サハラ以上にです」
「こうした場合の組み入れが順調に進んでいますね」
「反抗があると思いましたが」
「それが」
「海賊達を掃討したことも効いているからか」 
 サチフはこうも言った。
「それではか」
「それも影響あるでしょうか」
「不法出国者達がすぐに連合に入っていっているのは」
「それが順調に進んでいっているのは」
「それで、でしょうか」
「そして連合の事前の宣伝だな」
 不法出国者達に対するそれである。
「連合の長所を徹底的に喧伝してだ」
「しかもですね」
「一世、罪を犯しての出国者も罪に問わない」
「このことも約束していますし」
「重犯罪者以外は」
 殺人等の凶悪犯罪は流石に許さない、連合という国はあくまで凶悪犯罪には厳しい国ということであるからだ。
「それ故に」
「不法出国者もですね」
「雪崩の様に連合に加わり」
「戻っていると言うべきかも知れませんが」
「外縁部自体が急激に連合化しています」
「連合領土になっています」
「後はです」 
 幕僚達はさらに言う。 
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