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星河の覇皇

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第七十一部第二章 ゾロアスター級超巨大戦艦その三十

「士官学校卒業者でもないと大将は難しいがな」
「しかし学歴、入隊コースでですね」
「昇進がかなり決まっている」
「正規軍はそうですね」
「無論功績も見られるにしても」
「平和な、戦争の経験が殆どない軍隊はだ」
 そうした風ならばというのだ。
「どうしてもそうなる」
「功績よりもですね」
「入隊した課程が見られる」
「そうした傾向が顕著になりますか」
「年功序列ですか」
「若しくは学歴か」
「そうした感じか」
 実際にとだ、グータルズは士官達の言葉を否定せずに答えた。
「現実にな」
「やはりそうですか」
「功績よりも課程ですか」
「入隊した」
「入試の学力ですか」
「現に一般兵士はだ」
 正規軍の彼等はというと。
「それぞれの総監部での採用だな」
「そうですね、我々も兵士は義勇軍採用です」
「義勇軍総監部の」
「そうなっています」
「下士官候補兵士もな」
 彼等も総監部採用だというのだ、現地の。
「しかし候補学生は違う」
「国防省ですね」
「国防省採用で」
「ただ軍服が違うだけでなく」
「採用先も違いますね」
「下士官候補兵士はまだいいが」
 同じ総監部採用といってもというのだ。
「しかし一般兵士はだ」
「そこからして違う」
「待遇が」
「完全に下とですね」
「そう扱われているのですね」
「三年任期でその都度継続か退職かを決めることになっている」
 連合軍の一般兵士の採用期間は三年だ、これがエウロパ軍やマウリア軍だと二年だ。これは連合軍が海軍の影響が強い為こうなっている。かつては多くの海軍では一般兵士の入営即ち入隊期間は三年だったのだ。
「正採用ではない」
「その扱いの差がそのままですか」
「待遇や昇進に出ているのですね」
「明らかな違いとなって」
「そうだ、もっともどうもだ」
 こうも話したグータルズだった。
「先程候補学生のテストは部内士官のテストと同レベルと言ったが」
「一般や候補兵士は、ですか」
「より難易度が低い」
「学生よりもですね」
「歴然たる差がある様だ」
 彼等と学生の入隊テストのレベルにはというのだ。
「大卒の一般幹部なら尚更だ」
「大学卒業者にレベルを合わせていて」
「そこも違いますか」
「では入試で見るのも」
「あながち間違いでもないのですね」
「そうとも言える、しかし功績が見られることはだ」
 その上で昇進することはというのだ。
「義勇軍の方が遥かに上だ」
「我々は火事場に飛び込むだけに」
「それも常に」
「実力社会になっている」
「そうなのですね」
「連合での我々の通称を知っているな」
 こうした問いも行った。
「義勇軍の」
「海兵隊ですね」
「それもアメリカ海兵隊ですね」
「今後軍服をそちらに変えていくとのことですが」
「そう呼ばれていますね」
「あの軍隊がそうだった」
 アメリカ海兵隊、彼等がというのだ。 
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