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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第三百七十一話 ヴァリアントその九

「俺達も」
「そのことがわかりますので」
「だからだね」
「私も申し上げました」
「そうなんだね」
「はい、そして」
 カレンは微笑んだままさらに話した。
「とても温かいものも感じます」
「温かいんだ」
「そうしたものも」
「確かに。ライダーの皆さんから悪いものは感じないです」
 このことはサクラも言った。
「カレンちゃんが言う温かいものを感じます」
「こいつは別でしょ」
 小沢は北條を指差してサクラに反論した。
「こんな嫌な奴そうそういないから」
「いえ、その人からもです」
 サクラも微笑んでいた、そのうえでの返事だった。
「悪いものは感じないです」
「そうなの」
「その人なりの正しいものがありますね」
「まあ悪党かっていうと」
 それはとだ、小沢もわかった。
「一概にはね」
「言えないですね」
 尾室もこう述べた、彼もまた北條をよく知っているからこそ言えた言葉だ。
「間違ったことをしても」
「悪党かっていうと」
「決してね」
「違いますね」
「犯罪を犯したら見過ごさないから」
 例えそれが恩義のある人物でもだ。
「正義は守るのよ」
「そうですよね」
「だからライダーにもなってるしね」
「そうですね」
「ええ、最初は敵に背なか見せて逃げたけれど」
「そこでそのことを言いますか」
 北條は小沢の今の言葉にむっとした顔になって言い返した。
「よりによって」
「けれど本当のことじゃない」
「今は逃げません」
「それはそうだけれどね」
「ならいいですね」
「いいとは思えないけれどね」
「ううん、何か人間関係も色々みたいだね」
 エミリアは言い合う小沢と北條を見てこのことを感じ取った。
「どうやら」
「それは否定しない」
 蘆原がエミリアの今の言葉に答えた。
「実際にそうだからな」
「そうですか」
「嘘は言わない、だが」
「だがっていいますと」
「君達の戦っている仲間達に会わせてくれる様にな」
「これからですね」
「案内してもらっているが」
 ハヤトを見てだ、葦原はエミリアに話した。
「君達も一緒に来てくれないか」
「はい、それなら」
 是非にとだ、エミリアは蘆原に笑顔で答えた。
「今からハヤトと一緒に行きます」
「ではな」
「あっ、そういえば」
 ここでハヤトはエミリアに尋ねた。
「いつもいる」
「ああ、クラウディアね」
「あの人は」
「知らないよ、何か任務で今はこの艦にいるけれど」
 それでもというのだ。
「私とは一緒にいないから」
「そうなんだな」
「まあいない方がね」
 エミリアはハヤトを見て明るい顔に戻って話した。 
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