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ソードアート・オンライン ー合わさる剣は2つの世界を一つにしてー「ある科学者とある剣士の物語」

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第五話「システム外スキル」

俺たちはクエスト「竜の力」を始めた。俺のスキル習得率はかなりのものになっていた。索敵や聞き耳スキルも結局はいち早く敵の位置を割り出し奇襲を避けるため、中にはプレイヤーの情報を聞き出してオレンジギルドに売ったりするやつもいる、それにトラップや転移結晶無効化エリアなど気づかないと命にかかわるようなものもマルチスキルを上げておくことである程度は回避できる。他にも鑑定スキルや料理スキル。以外だが鑑定スキルを上げておくとレアアイテムのドロップ率が良くなる、というかこれはどう考えてもゴミというアイテム実はあるレア武器に使用すると強力な武器に変化したりする。今の俺の愛用の刀の秘剣「いかづち」は魔神級のレア武器でもともと攻略組の迷宮区のある洞窟に古びた刀というアイテムが眠っていて鑑定スキルが高くないとただのゴミにしか見えない。実際サビでさやがぬけない。しかし刀剣屋に研ぎを依頼してサビを落とし雷神という恐ろしく強いモンスターの雷をその刀身に通すことで初めてドロップする。料理スキルは実は戦いに多いに役立つ採取した食料をうまく使うといろんな効果の毒や麻痺などのパラメータ以上を引き出せる刀身に塗れば相手に一瞬だがステータス以上を引き起こせる。
俺たちは龍巣山の山頂に来た。
雷雲が立ち上りそこから龍がその身をくねらせ現れた。
「完全飛行型モンスターね、あれじゃ剣が届かないわ」
「なるほどね。神話に出てくる龍神そのままってことか」
 龍は口を開いた。
「強き者よ、我が魂に呼応せよ。真の剣技は魂の中にある」
 龍の額に紋章が輝き出した。紋章が呼応してジンの頭に鈍痛が走る。
「う、うああああ!」
「ジン、どうしたの!」
「あ、頭が焼けるように痛い」
「ジン」
 五人の仲間が心配する中、人の脳内でなにかが起こり始めた、いままで鍛え抜いた己の技が一つ一つがつながっていく、そしてものすごい早さで統合され再構築されていく脳内で再生された技が一つの連続体として機能し始める、やがてそれは一つの形に帰結する。帰結した剣理に基づき脳内で今まで感じたことのない感覚が呼び起こされる。体中に神経がその感覚を記憶していく。
 全てが終わるとふっと体が軽くなりそして龍が自分に飛び込んできた。剣を構えたが龍はすり抜けて自分の神経中枢に入っていった。
 俺は気絶した。
「・・・・・・!ジン、大丈夫!ジン」
 視界がぼやける、真っ先に飛び込んできたのはレイの顔だった。
「ん、うう、レイ・・・・・・」
「大丈夫?ジン。気分は?体に異常はない?」
 気づくと例の家だった。
 俺はベットに寝かされてなぜかレイの膝枕の上に頭を横たえていた。
「俺・・・は?」
「もう三週間も眠り続けてたのよ。何か特殊なスキルとか規格外の技とかで本当に殺されちゃったのかと思ったわ。でも死亡エフェクトはないし、寝息を立ててたから死んでいないんだと信じてここまで運んだのよ。剣神連合のみんながお見舞いにきて、わかってるのあなたはもうこのギルドの精神的主柱なの、あなたの助力がなければ多くのプレイヤーがレベリングに失敗して命を落としていたわ。私、猛烈に不安だったわ、もしこのまま眠りから覚めなかったら。・・・・・私たぶん自殺していたわ」
「な、レイ!おまえ!自分の言ってることがわかってるのか、おまえが自殺していたら眠りから覚めた時、おまえがいなかったらそしてもう二度会えないなんてわかったら……俺、自殺するぞ!」
「ご、ごめん、私らしくないね、そうよね、眠ってるんだからじきに目を覚ます。そんな単純なこと」
「いいか、俺は絶対に死なない、死ねないし死ぬつもりはない。レイ、おまえはおまえだけはどんなことがあっても現実に返す。それだけじゃない、最初の五人の仲間、そしてギルドの連中、このデスゲームに参加する全てのプレイヤーに俺は責任がある。茅場の甘い言葉に乗せられて自分の剣を利用された」
「……ごめん。ジン」レイの目は涙でぐしゃぐしゃだ。それに赤く腫れてクマができてる。……そうとう、悩んだんだ。
 しばらく黙ってその目を見ていた。そして、本当に俺たちは危ない均衡の上にいるんだと気づいた。「……俺、眠れないときははじまりの街にいくんだ」そうだ。このゲームは実際に死ぬ。どんなに楽しそうにしたり、笑ったりしてもみんな心のどこかでは必死で無理してるんだ。
……そこで名簿を見る。新しい名前がかかれないことを祈りながら。だからやろう、99層までたどり着くんだ」
「ジン、あのね今日はいっしょにいて」
「ああ、分かった」
 レイの食事を食べておれたちはつかの間の休息を味わう。
「ねえ、あの龍はなんだったの?あのクエストはどうなったの」
「クエスト自体は完了してる。けど経験値が増えたわけでもアイテムがドロップしたわけでもない。ん?」
「どうしたの?」
「いや、スキル欄に見覚えのないスキルが」
「どんなスキル」
「龍剣だって、でもタップしても詳細ウィンドウがでないんだ」
「まさかユニークスキル」
「うーん、そうかもしれないけど、お、開いた。なんだこりゃバグってるぞソードスキルが空欄だ、装備もできない」
「ていうことは技を起こしてモーションを確認することも使うこともできないの?」
「うーん、なあレイ、俺が気絶したときのこと覚えているか」
「ええ、とても苦しそうだった。必死に頭を抑えてて、まるで龍の紋章に呼応してるみたいでそれからジンが気絶してそのあとも体が小刻み震えて痙攣が止まらなくて」
「あのときのことは言葉じゃ言えない、ただ思い当たることがある」
「思い当たること」
「ああ、茅場がよく話していたことさ」
「人体は脳のリミッターがかかっていて自分の力の20パーセントも使ってない。茅場はナーブギアによる高密度のマイクロウェーブで直接脳にプログラミングすることを考えたんだ。つまりナーブギアは高性能な学習装置でもあるんだ。茅場は人間の力の可能性を信じていた。ま、そういう意味じゃすごいやつさ。で思い当たったことがある、茅場が語った一つの答え、システム外スキル」
「システム外スキル?」
「ああ、いままでのソードスキルが仮想現実で自分の動作のアシストでしかないがシステム外スキルは脳と神経に連続的にパルスを送って脳のリミッターを外し、そしてそれを仮想現実の空間で使用する」
「脳のリミッターを外す、それって使用者の体は大丈夫なの?リミッターは自分の体を守るためにあるってきいたけど」
「だから現実で体を使うときには使えない、そんなことしたら筋繊維から神経まで引き裂かれてしまう、しかし仮想現実ならどうだ?現実と違って本物の体はない、脳のリミッターを外しても現実には体に負担はない」
「それができるとしたら」
「ああ、間違いなく強力なユニークスキルになる」
「それが本当なら明日ロイたちと迷宮区に挑んでみましょうか」
「うん」
「さあ、じゃ明日も早いことだし寝るとしますか」
「うん?ちょっと待てレイ、この家ってベッド一つだよな」
「あら、一緒に寝れば問題ないじゃない」
「おま、それは」
「あらあ、ジンくん?顔が赤いわよ、あ、そういえばルーが言ってたわ、できるんですってこの世界も」
「で、でできるとは?」
「セックス」
「な、あ」
「ジンくん的に言って私は女としてどうかな、スタイルには自信あるのよ」
「た、たしかにレイは魅力的だけど」
「気づいてるよね、わたしジンが眠っている間ずっと一緒に寝てたの」
「う、おほん、レイ」
 ジンが突然立ち上がってレイを抱擁する。
「んう」
 ジンはレイの唇を奪った。しばらく舌を絡める二人。
「ジン!」
「待ったあ!」
「え?」
「あのな、俺はレイにその惚れてるんだぜ」
「あら、わたしもよ」
「だからそのおまえを大事に思ってるんだ。これでも」
「ふーん、嬉しい事言ってくれるわね」
「だから責任がちゃんととれるようになるまでそういうことは」
「あら、そう」
「見、見損なった?」
「いえ、惚れ直したわ、いいわ、待っててあげる。だけど他の女に浮気したら許さないから」
「浮気なんてするかよ」
「あら、結構あなたギルドの中でモテてるのよ」
「え、ままじ」
「そりゃあ、そうよ、顔だってイケてるし剣は強いし、みんなに好かれるし」
「知らなかった」
「でも今日は一緒に寝てくれるよね」
「も、もちろん」
 二人はその夜一緒のベットで寝た。
 レイが抱擁を求めたので横になりながらハグした。
 柔らかな体にいい匂いがする。それはここ数日まどろみ中感じたぬくもりだった。二人は静かに眠った。
朝起きて、二人は静かにキスをすると装備を整え、出発した。
「ジンさんもう大丈夫なんですか?」
「ああ」
「ふふ、ねえロイ。二人は昨晩同じ部屋で眠ったのよね」
「あ、そうかそうですか昨晩はお楽しみでしたか、やりますねージンさん」
「おい、ロイ。ルーのやつにいっとけ、あんまりレイに変なこと吹き込むなって」
「あら、じゃあ。色仕掛けは失敗かしら。レイさんほどの女性に手を出さないなんてジンさんもしや男色の気でもあるのかしら」
「あほ、ルーそういうのは男として責任をとれるようになってからだ」
「なんだ行為から始まる恋だってあるのに、ねえルー」
「そうよ、毎晩の営みから戦いにも覚悟のようなものができるものよ」
「そうそう、そう肩肘はらずに楽しみなよ。こっちじゃ子供はできないんだし」
「うるさい」
「やあ、ジンさん、レイさんおはよう」
「トウヤとハル、相変わらずねぼすけだな二人は」
「ジンさん復活か、これでギルドの連中もまた活気づくだろうな。あいつら、もうお通夜みたいな感じでどうしようもなかったんですから」
「みんな聞いてくれ。今日集まってもらったのはこの五人での迷宮区走破ボスモンスターを見て帰るためだ」
「おいおい、ジンさんこのパーティでか」
「いっておくがボスモンスターの門まで言ったら転移門まで帰る。今回は少数精鋭で行く」
「よし、やろう」
「転移!」
 迷宮区の奥で 
 

 
後書き
みんな見てくれてありがとう。 
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