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難し過ぎる

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第五章

「鬼だぜ、その鬼を相手にしていたな」
「言うなら桃太郎か」
「俺達の親は」
「そんな風かよ」
「ああ、桃太郎何とかのシリーズもあの時代から出たしな」
 自分達の親の世代に最初の作品が出たというのだ。
「だったらな」
「もうそれこそか」
「俺達の親の世代の人達に脱帽したか」
「そうなったよ、今のゲームなんてな」
 今現在自分達が遊んでいる新作はというのだ。
「もうぬるいものだぜ」
「簡単か」
「そうなんだな」
「そんな風に思ったぜ」
 こうクラスメイト達に話した、そしてだった。
 岳はこの日も学校の後でアルバイトに励んでから家に帰った、この日は父も彼より先に帰っていてだった。
 鍋の用意をしていた、坂本龍馬が好きだったという軍鶏鍋の用意を進めていたがここで二人で息子に言ってきた。
「鍋もうすぐ出来るからな」
「親子で食べましょう」
「こうして一家全員で食べられる時はな」
「そうして食べるのが一番いいからね」
「ああ、それじゃあな」
 それならとだ、岳も応えた。そうしてだった。
 一旦自分の部屋に戻って部屋義に着替えてからテーブルに戻った、そうして自分の席に着いて一家でいただきますをしてだった。
 鍋を食べはじめた、彼はその中で自分と一緒に軍鶏鍋を食べている両親にこんなことを言った。
「親父やお袋の頃のゲームってとんでもないな」
「何だ、いきなり」
「ゲームって」
「だからファミコンとかのゲームだよ」
 まさに自分達の親が子供や学生だった頃のゲームはというのだ。
「滅茶苦茶難しいな、そんなゲームやってたんだな」
「いや、昔はそんなゲームばかりだったからな」
「滅茶苦茶とかね」
 息子の言葉にだ、両親は顔を見合わせて話した。
「別に思わなくてね」
「遊んでいたよな」
「そうよね」
「ゲームセンターでもファミコンでもな」
「それが凄いんだよ、親父もお袋も凄いんだな」
 心から言うのだった。
「あらためて尊敬したよ」
「また急にどうしたんだ」
「ひょっとしてあの頃のゲームしたの?」
「ちょっとな、よくあんなゲーム出来たな」
 こう言ってだった、岳は鍋の中の葱や豆腐を自分の椀の中に入れた。そうして親達と一緒に食べていった。あらためて見直した彼等と共に。
 以後岳はそうした懐かしいゲームをしていった、そうしてその難しさに唸った。難しいゲームをしたい時はそうしたがそれは彼にとっていい刺激にもなって彼の楽しみの一つにもなった。


難し過ぎる   完


                  2018・11・9 
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