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おぢばにおかえり

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第五十一話 お餅つきその二十三

「さもないと後でね」
「僕自身が痛い目を見ますか」
「そうなるから、そうした癖性分はね」
 何としてもとお話しました。
「早いうちになおしてね。嫌われる方も迷惑だし」
「あの先輩のこともですか」
「本当に長池先輩にまたあんなこと言ったら許さないわよ」
 このこともは言わずにいられませんでした。
「いいわね」
「気をつけます、奇麗な人ですけれどね」
「お顔だけじゃなくてお心も奇麗な人よ」
 このことも言った私でした。
「私なんかどれだけよくしてもらったか」
「そんなにですか」
「そうよ、さっき言ったでしょ」
 寮で一年生の時どれだけよくしてもらったかです。
「だからよ」
「二度とですね」
「長池先輩の悪口とか言わないの。というかお話したら」
 私はそうしなくてもでした。
「あんないい人いないから」
「そうなんですね」
「そうよ。優しくて面倒見もよくて絶対に怒らないし」
「そんな人でも残酷なんですね」
「だからそれがわからないの」
 私は長池先輩のそうしたところを全く見ていないので。
「一年間一緒にいたけれどね」
「そんな人にはですか」
「全然見えなかったから」
「神殿本部で人を階段の上から見下ろして怒鳴ったりですね」
「ええ、人が沢山見ている中でね」
 このことは聞いていますがそれでもです。 
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