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星河の覇皇

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第七十一部第一章 掃討作戦その十六

「私はです」
「現場は任せますか」
「そうされるのですね」
「長官の場合はいつもそうですね」
「現場には介入されないですね」
「介入すれば」
 若しもだ、そうすればというのだ。
「失敗しますので」
「はい、ではですね」
「ここで様子を見られ」
「そして、ですね」
「最後は、ですね」
「問題が起きればです」
 その時はというのだ。
「責任を取ります」
「国防長官として」
「そうされますか」
「この作戦において問題が起きれば」
「その時は」
「それが国防長官でありますので」
 だからこそというのだ。
「ですから」
「ここにおられ」
「そしてですね」
「ここは様子を見られ」
「見守りますか」
「そうしています、では」
 ここでだ、八条は。
 各艦隊の所在地を指し示している光の動きを見てだった、満足している顔で言った。
「あと少しですね」
「全艦隊が配置につきます」
「そして攻撃に移ります」
「発見されている艦隊はありません」
「隠密行動も成功しています」
「隠密行動が成功しているというよりは」
 連合軍は電子妨害の技術にも長けている。それを使い自分達の居場所を把握させないこともしているのだ。
 しかしだ、今回はむしろというのだ。
「相手の偵察、哨戒能力が低いですね」
「技術的な問題で」
「そうなっていますね」
「実際に」
「技術が低ければ」
 それでというのだ。
「見付かるものもです」
「見付からずですね」
「こちらの有利となる」
「そうなりますね」
「そしてこちらからは見えます」
 この場合は連合軍からだ。
「それも実によく」
「丸見えと言っていい位にですね」
「見えていますね」
「そしてそれを衝ける」
「戦いを有利に進められますね」
「相手の電子兵器は機能不全にし」
 そしてというのだ。
「こちらは見えなくします」
「それも相手に気付かないうちに」
「そうしてですね」
「こちらは敵の動きを把握し」
「そしてですね」
「そうです、そのうえで」
 まさにというのだ。
「囲みです」
「攻撃開始時間になれば」
「その時になりますと」
「攻撃を仕掛ける」
「そうなりますね」
「電子兵器はです」
 これはというのだ、二十世紀後半以降レーダーという兵器が世に出て来てから発達してきた兵器である。 
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