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八条学園騒動記

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第五百十二話 カレー料理その十二

「金内相のライバルみたいに言われる」
「ライバルってお仕事の内容違うでしょ」
「だから同じ中央政府の閣僚だからな」
「それでなのね」
「比較される」
「そうなのね」
「そうだ、だからだ」
 それでというのだ。
「凄い報道になっている」
「韓国らしいっていえばらしいわね」
「そう思うか」
「ええ、とにかく日本を見ているのね」
「そうしたことでもな」
 爆弾酒でもというのだ。
「日本がどうかだ」
「行動や価値の基準が日本ね」
「韓国にはない」
 そうだというのだ。
「自分達の国にはな」
「それってね」
「主体性がないか」
「韓国に昔主体思想ってあったわね」
「北半分を不法占拠していた連中のか」
 北朝鮮のことだ、この時代の韓国では北朝鮮のことをこう定めていて教育でも教えているのである。
「訳のわからない主張だな」
「訳のわからない、なの」
「市民が主体と言ってな」 
 洪童は今の時代の言葉から話した、この時代は人民という言葉は連合では完全に過去のものになって死語とされている。
「独裁者がいるからな」
「じゃあ独裁者が主体ね」
「世襲のな」
「それって王制じゃないの?」
「共和国と言っていたがな」
 それでもというのだ。
「世襲だった」
「矛盾しまくってるわね」
「そんな連中が言っていたことでな」
「主体思想っていうのはっていうのね」
「あんな変な思想はないからな」
 それでというのだ。
「俺もな」
「そう言うのね」
「ああ、どうでもいい言葉だな」
「その主体思想の本図書館にあるかしら」
「あるかも知れないが読んでもな」
 例えそうしてもとだ、洪童はナンシーに話した。
「小難しい哲学書以上にな」
「読んでも価値がないのね」
「韓国には確かに主体性がないと思うがな」
 全てが日本がどうかという国だからだ。
「それでもな」
「主体思想はっていうのね」
「読んでもな」
 例えそうしてもというのだ。
「何の意味もないだろ、大体その連中自体な」
「ああ、統一してね」
「いなくなってるからな、千年以上前に」
「だからなのね」
「そこでもう答えが出てるだろ」
 主体思想がどの様なものかということについてというのだ。
「もう読む価値なんてな」
「ないっていうのね」
「欠片程もな」
 それこそというのだ。
「そうだろ」
「そんなものね」
「本当にそうしたの読む位ならな」
「シェークスピアとか古典ね」
「文学作品読む方がな」
「漫画でもなのね」
「いいだろ」
 そうしたものを読めばというのだ。
「それでな」
「そういうことね、じゃあね」
「ああ、あと少し俺もナンシーも食い終わるしな」
「それじゃあな」
「食い終わってな」
 そのうえでというのだ。
「図書館に行こうな」
「そうしましょう」
 ナンシーも応えた、そしてだった。 
 二人共ここで食べ終わった、そうしてカレーの匂いを漂わせたまま食器をなおす場所に持って行ってだ、そのうえで今度は図書館に向かった。


カレー料理   完


                  2019・2・16 
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