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八条学園騒動記

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第五百十二話 カレー料理その一

                カレー料理
 洪童とナンシーは昼にカレー専門の食堂に入った、カレーは人気があるので専門の店もあって繁盛している。
 その店に入ってだ、ナンシ―は自分の向かい側の席にいる洪童に言った。既に二人共それぞれが食べるものを前にしている。
「このカレーラーメンがよ」
「美味いんだよな」
「もう悪魔的にね」
 ここでもこの言葉を出した。
「美味しいのよ」
「ああ、ただな」
「あんたは今日はカレーライスね」
「これを食う」
 巨大な皿の上に山盛りのカレーライスがあった、そのうえでの言葉だ。
「今からな」
「わかったわ、ただね」
「どうしたんだ」
「このお店のボリューム凄いわよね」
「それもこの店の売りだからな」
「そのカレーライスにしても」
 洪童が食べるそれを見ての言葉だ。
「三人分あるわね」
「普通のカレーのな」
「ラーメンにしても」
 今度はカレーラーメンを見て言う、ルーの色のスープの中に縮れた麺があり具もしっかりとその上にある。
「麺三玉あるかしら」
「それ位ありそうだな」
「道理で重い筈よね、けれどね」
「これだけ食ったらな」
「それならね」
「もう満腹だからな」
「安くて美味しくて」
 そしてというのだ。
「満腹ならね」
「最高だよな」
「まさに学生食堂ね」
「ザ=学生食堂だな」
「そう言っていいわね、ここは」
「金はないが腹一杯食いたい」
 そう思うならというのだ。
「それならな」
「この学園の中でもここが一番ね」
「カレー自体がそうだしな」
「カレーってルーを作ってご飯があれば」
「それでいいからな」
「そうよね、しかもルーの中に入れるのも」
「野菜や肉だがな」
「形も求められないし」
「そうだ、例えば野菜もな」
 人参や玉葱、ジャガイモ等もというのだ。
「形はわからないからな」
「切って入れるだけだからね」
「形が悪い野菜は品物に出ないが」 
 即ち市場にだ。
「それでも味は変わらなくてだ」
「栄養もね」
「だからそうした野菜を貰ってな」
「後はお肉ね」
「肉も安い肉だな」
「ステーキとかと違って」
「それでいけるからな」
 つまり安い食材を使っても構わないというのだ。
「安くつくからな」
「しかも大量に作るしね」
「余計に安くなる、しかもだ」
「あればそれなりに売れるから」
「その分だからにな」
「安く沢山食べられるのね」
「そういうことだな」
 洪童はカレーを食べつつ話した、相手のナンシーもカレーラーメンをすすりはじめている。どちらもスパイスが効いていてかなり美味い。
「カレーはな」
「ううん、つくづく凄い食べものね」
「カレー屋を開いたらな」
「そこそこ儲かるのかしら」
「相当まずくないとな」
 そうでもなければというのだ。 
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