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星河の覇皇

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第七十部第四章 賊達への攻撃その二十九

「今では反対派はほぼいません」
「中央政府軍にもな」
「自国の防衛は自国で守ちいう考えは連合では強かったですが」
「それがな」
「最低限でとなりました」
「各国軍によるな」
「ですから今はです」
 中央政府軍についてもというのだ。
「問題はありません」
「反対派もいないな」
「むしろ各国に今以上の軍備を持てと言う方がです」
「反発を受けるな」
「折角彼等が軍事費を他の分野に回し国防も連合政府に丸投げ出来る状況になったというのにです」
 そうした状況がというのだ。
「変わるとなりますと」
「そちらの方が反発するな」
「税金を出すのは市民ですが」
 連合市民である。
「各国についても中央政府についても」
「しかし中央政府軍の方が連合全体を的確に守ることが出来る」
「一国一国だけでなく」
「そのこともありますので」
「中央政府軍についてもな」
「細かい権限については議論もあるでしょうが」
「全体としてはな」
 中央軍の存在といった重要な件についてはというのだ。
「議論はないな」
「むしろあるべきだとです」
「そうした意見だな」
「分権派でも」
「そうだな、それではだ」
「各国政府が攻撃する政策を予想及び検証してです」
 八条はキロモトに述べた。
「対応していきましょう」
「攻めるよりもだな」
「国防省もそうした政策を考えていきますので」
「守る為にか」
「そうしていきます」
「では頼む」
「その様に」
「そしてだが」
「はい、さらにですね」
「一つ思うことはだ」
 それはというと。
「各国政府は今は足並みが揃っているな」
「今のところは、ですが」
「よく足並みが乱れるが」
 多くの国があるが故にだ、船頭が多ければそれだけで混乱の火種になるのは政治の世界では特にそうである。
「それはな」
「連合では、ですね」
「非常に多かったからな」 
 各国政府が足並みを乱してそして失敗することもだ。
「各国が各国の権益を考えてな」
「それも常でしたね」
 連合の政治史においてはだ。
「千年の間各国政府もです」
「合従連衡してだ」
「分裂、内部闘争もですね」
「行われてきました」
「そうだったな、それでだ」
「今回もです」
「そうなることが考えられ」
 キロモトはさらに言った。
「若しくは」
「分裂を誘うのですか」
「そのやり方もある」
「相手が強いのならばですね」
「尚且つ付け込める要素があるのならな」
「策を仕掛けてですね」
「乱すのだ」
 こう八条に話した。
「それも政治だな」
「はい、確かに」
「君は得意ではないが」
「そうした策略等はです」
 八条は難しい顔になりキロモトに述べた。 
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