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八条学園騒動記

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第五百十話 マルタ騎士団その二

「韓国は本当にその頃はな」
「キリスト教とは無縁だったわね」
「本格的に入ったのは二十世紀だった」
 この頃だというのだ。
「日本の統治時代に入ってアメリカも来てな」
「その影響で、よね」
「定着した」
「それで今もキリスト教徒の人多いのね」
「そうなっている」
「それで十字軍の頃は」
「唐に入った人達が見ていたかも知れないが」
 当時唐にはネストリウス派のキリスト教徒達が逃れてきていた、唐では彼等のことを景教と呼んでいた。
「それでもな」
「殆どの人は知らなくて」
「十字軍の話もな」
「伝わっていなかったのね」
「知っていた人がいたかも知れないが」
 西方の遠い話がシルクロードや海路を伝ってだ、こうした話も情報として世界中に伝わっていくものだ。
「それでもな」
「殆どは言ってなかったのね」
「その筈だ」
「そんなものなのね」
「本当に長い間韓国はキリスト教とは無縁でだ」
「十字軍も知らなくて」
 例えそれが後世に悪名を残してもだ。
「それで騎士団もなの」
「関係なかった」
「そういえば騎士団の起源も言わないわね」
 韓国といえば起源の主張だが、とだ。ナンシーも言った。
「そっちのことは」
「そもそも日本にもアメリカにも中国にもないな」
「三国共騎士団はないわね」
「アメリカもそうだな」
「あそこはカウボーイやガンマンだから」
 そして保安官だ、アメリカの戦士といえば。
「騎士の国じゃないからね」
「それでアメリカにもないしな」
「この三国になかったら」
「韓国はまず起源の主張はしない」
「特に日本よね」
「日本に騎士団があれば」
 若しそうだったらというのだ。
「どうこじつけてもな」
「騎士団の起源を言ったのね」
「そうなったがな、しかしな」 
 それでもとだ、洪童はさらに言った。
「三国特に日本にないからな」
「言わないのね」
「エウロパはどうでもいい国なんだよ」
「敵でもよね」
「ああ、それでもな」
 エウロパは連合各国にとっては共通の敵だ、連合という多様な国家をまとめる為の存在になっているのだ。
「どうでもいいな」
「そうよね」
「本当にな」
 実際にというのだ。
「そこはな」
「韓国の考えってそうよね」
「ああ、けれど俺はな」 
 その韓国の人間だが、というのだ。
「別にな」
「起源の主張言わないわね」
「あと日本についてもな」
 この時代でも韓国は日本ばかり見ているが、というのだ。
「まあな」
「どうでもいいのね」
「日本の学校に通っていてもな」
 それでもというのだ。 
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