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星河の覇皇

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第七十部第四章 賊達への攻撃その十七

「この艦では私からもな」
「艦長としてですね」
「達を出そう」
「では」
「その様にしてな」
「不祥事を事前にですね」
「起きない様にしよう」
 艦長として強い声で言った。
「それが艦長の責任だからな」
「それでは」
「この艦では徹底する。どうもだ」
 艦長は暗い顔になりこうも言った。
「連合は中では差別はあまり見られないが」
「外の国々の国民に対しては」
「それがあるな」
「顕著に出る時がありますね」
「私はそう思うが」
「私もです、市民でないからです」
 連合市民、この立場にないからだというのだ。
「どうしても」
「偏見が生じるしな」
「問題ある行為もです」
「見られるな」
「どうしても」
「そうだな、しかし」
 こうも言った艦長だった。
「私は司令の言われることに賛成だ」
「市民でなくともですね」
「人間であり同じ連合軍の将兵達だ」
「仲間ですね」
「そう認識している」
 彼自身はというのだ。
「だからな」
「達もですね」
「私から出す、そのうえでいざかいを事前に防ごう」
「交流はどうされますか」
「後で考える」
 艦長は遠くを鋭く見る目になって副長に答えた。
「そのことはな」
「状況次第ですか」
「それが出来る状況ならな」
「交流を深めていきますか」
「そうしていきたい、だが」
「それでもですか」
「果たしてそれが出来るか」
 艦長は考える顔にもなり話した。
「果たして」
「そうした状況になるか、ですね」
「そうなる、だが無闇ないざかいを起こすことが軍人として」
「連合軍の軍人としてですね」
「望ましくはない」
「紳士たれ、ですね」
「そう思う、私もな」
「連合軍の将兵ならばですね」
「戦場の紳士でないとだ」
 絶対にというのだ。
「そうなくてはならないからな」
「では」
「そのことは絶対に守らないとな」
「軍人は規律正しくあれ」
 副長の言葉だ。
「入隊した時の教育から言われていますね」
「何かとな」
「連合においては」
「連合軍は各国軍もだ」
 日本軍は最も厳しい部類だが各国の軍隊もそうだ、連合の伝統として軍規軍律についての教育はなのだ。
「規律についての教育は徹底している」
「軍人としてのあり方を」
「市民に対しては紳士であれ」
「他国でもですね」
「略奪暴行はもっての他だ」
「中央政府軍は特に厳しいですね」
「そうだ、だからな」
「それ故に我々は」
 その中央政府軍の将兵達としてだ。 
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