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星河の覇皇

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第七十部第四章 賊達への攻撃その十六

「むしろです」
「連合軍はな」
「他の軍隊よりもです」
「補給が充実しているな」
「はい」
 副長は艦長の言葉に頷いた。
「何かと」
「何かあればだ」
「即座に物資が届きますし」
「拠点は常に設けられてな」
「補給を考えての進軍ですね」
「何かとな」
「ですから」
 それでとだ、副長も言った。
「いつも万全の状況で戦えますね」
「エウロパ戦役でもそうだったな」
「あの戦いでも常に拠点を設けていましたし」
 そうして徐々に進撃していった、ただ数だけでエウロパ軍と戦い彼等を追い詰めてはいなかったのである。
「そうしていましたので」
「勝てたな」
「腹が減ってはといいますが」
「その通りだな」
「どれだけ立派な兵器もエネルギーと弾薬がなければ」
「只の箱だな」
「まさに」 
 そうだとだ、また言った副長だった。
「ですから今回参加している五百個艦隊はです」
「全艦隊がだな」
「それも全艦です」
 その五百個艦隊のだ。
「補給を受けられます」
「そうした状況だな」
「今回の作戦も」
「有り難いことだ」
「義勇軍も同じです」
 彼等についてもというのだ、正規軍とは違うにしてもだ。
「彼等もです」
「補給を受けられるな」
「当然として」
「そうだな、そして同じ港にか」
「停泊する場合もあります」
 このケースもというのだ。
「そうなっています」
「義勇軍とか」
「それで、ですが」
「司令からだな」
「直接通達がありました」
 リバーグからというのだ。
「義勇軍との親睦を深めよと」
「交流を進めてだな」
「彼等も同じ人間であり連合軍人だからと
「そうだな、しかしな」
「それは、ですね」
「全ての者がわかっているか」
「今回参加している全将兵が」
 副長も言う。
「そうした問題ですね」
「四百個艦隊だ」
「十億以上の将兵が参加しています」
 まさにそれだけの将兵がいるからだというのだ。
「ですから」
「不心得者もな」
「います」
 それだけの将兵達の中にはというのだ。
「その彼等がいざかいを起こすことはです」
「考えられるな」
「司令が通達を出されても」
「そうなるからな、しかしだ」
「この艦からはですね」
「そうした不心得者は出したくない」
「何があろうとも」
「だからだ」
 それでというのだ。 
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