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星河の覇皇

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第七十部第四章 賊達への攻撃その十二

「共に二十代の」
「いい歳をした下士官が、とは言えないな」
「士官でもこうした話はありますし」
「そうだな」
「そうした話は中々出来ません」
 こう言うのだった。
「結局は人です」
「士官もまた、な」
「恋愛とは無縁ではいられません」
「そこから来るしがらみとも」
「三角関係だの不倫だの」 
 こうした話とは、というのだ。
「無縁と言えば嘘になります」
「セクハラ、パワハラの話もあるしな」
「駆逐艦の話はまだよかったです」
「ただの喧嘩で済んでな」
「処分は受けましたが退職には至りませんでした」
 その二人の女性下士官達もだ、尚連合軍では女性の下士官というのも実にポピュラーな存在であり珍しくはない。
「鞘当の対象の兵長もです」
「男性のだな」
「そうでした、ただ連合は」
「この兵長が女性の場合もある」
「エウロパもそうですが」
「同性愛も普通だからな」
「サハラでは違う様ですが」
 こちらでは同性愛は好まれる傾向にはない、イスラムの教えがそうだとされていると言われているからだ。
「しかしここは連合なので」
「兵長が女性であってもな」
「普通でしたし」
「男性同士のものであってもな」
「普通でした」
 レズビアンでなくホモセクシャルのケースもというのだ。
「至って」
「そうだな、だが」
「だが、とは」
「航宙が長くなるとな」
 艦長は艦長として危惧を述べた。
「その分だけストレスが溜まるからな」
「そのせいで些細なことでクルー達の間でいざかいが起きますね」
「そうなる」
 実際にというのだ。
「だから注意が必要だな」
「我々としては」
「ストレス解消の対応はしていこう」
「乗組員達には運動を義務付けています」
 軍人だから当然であるが副長はあえてと言った。
「そしてです」
「そのうえでだな」
「はい、運動をしてもらい」
 そしてというのだ。
「それでストレスを発散してもらいましょう」
「これが第一だな」
「艦内飲酒は公には出来ませんが」 
 連合軍の規則ではだ。
「しかしです」
「このことは内密なら見逃してもらえるからな」
「見て見ぬふりといきましょう」
「酔って問題を起こせば厳罰だがな」
 その問題を起こした兵士がだ。
「しかしな」
「はい、そうしたことも許し」
「他にもだな」
「映画観賞等のストレス発散に興じてもらいましょう」
 艦の乗組員、即ち将兵達にというのだ。
「航宙の間は」
「それがいいな」
「各種の方法でストレスを発散してもらうべきです」
「これまでの航宙と同じ様にな」
「それでトラブルを事前に防ぎましょう」
「それと補給だが」
 艦長はこちらの話もした。 
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