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星河の覇皇

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第七十部第三章 作戦発動その一

                 作戦発動
 連合軍正規軍四百個艦隊、一個郡集団規模の大軍が辺境に到着した。その中には今回の司令官であるリバーグ元帥もいた。
 リバーグは総旗艦である彼の乗る艦からだ、各艦隊の司令官達に対して達を出した。その達は何かというと。
「各コミュニティに乱暴狼藉は行うな」
「これまで通りですね」
「それは行わず」
「連合軍の軍律を守れというのです」
「そうだ、若しコイン一枚でも盗めばだ」
 その時はとだ、幕僚達に言うのだった。
「軍法会議だ」
「そして死刑もある」
「そうなのですね」
「連合軍の軍律を乱すことは許されない」
 絶対にというのだ。
「だからだ」
「それ故にですね」
「軍規軍律は守る」
「これまでの戦い通り」
「そうあるべきですね」
「不法出国者は連合市民だ」
 このことは不法出国者の問題が出来てから決められていることだ、何しろ彼等は連合から出た者達だからである。
「そもそも連合は他国に対してもそうだな」
「エウロパ戦役でもでしたね」
「彼等は敵国の市民でしたが」
「貴族階級の者も多かったですが」
「乱暴狼藉は禁止されていましたね」
「しかも厳しく」
「連合軍は市民を害することのない軍隊だ」
 それが宿敵エウロパの者達でもというのだ。
「ましてや連合市民であるなら」
「絶対ですね」
「そのことを守って」
「そして、ですね」
「戦うべきですね」
「市民は守るものだ」
 連合軍の規範、セオリーと言っていいそれをだった。リバーグは言った。杓子定規であるがあえて言ったのである。
「害するものではない」
「戦うのは軍人、そして犯罪組織ですね」
「宇宙海賊やテロリスト」
「そしてカルト教団」
「そうした者達であってですね」
「市民には一切手を出してはならない」
 それこそ絶対にというのだ。
「わかったな」
「わかりました」
「それではです」
「それを守ってですね」
「戦う」
「そうしますか」
「絶対にな、では作戦発動の時まではな」
 辺境に集結した、しかしというのだ。
「時間がある、だからだ」
「はい、今はですね」
「休みますか」
「英気を養う」
「そうあるべきですね」
「将兵達には外出を許す」
 その四百個艦隊の彼等をというのだ。
「当直員以外は外出をして英気を養うこと」
「連合軍の規律を守ったうえで」
「そのうえで」
「そうすることだ、そしてだが」
 ここでだ、リバーグは幕僚達にこうも言った。
「義勇軍もいるが」
「その義勇軍ともですね」
「交流を深めよ」
「そう言われるのですね」
「義勇軍は連合軍だ」
 自分達と同じく、というのだ。 
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